Webディレクション

“Social Media Optimization”?

Webサイトを通した新しいマーケティング手法とした「“Social Media Optimization”(SMO)」広まっているみたいですね。

以前にも聞いたことがあったのですが、SMOはSocial Marketing Optimizationだったはず。
今騒がれているのはSMOですが、「Social Media Optimization」のことで、ソーシャルメディア検索エンジンとか,ソーシャルブックマーク、ブログ,ポッドキャスト,ビデオブログなどからのトラフィックを増やす対策を講じることとして位置づけられているようです。

Rohit BhargavaはWebサイトのSMO(Social Media Optimization)を次のように定義してます。


While I believe in the power of SEO, there is a new offering we have started providing to clients which we call Social Media Optimization (SMO). The concept behind SMO is simple: implement changes to optimize a site so that it is more easily linked to, more highly visible in social media searches on custom search engines (such as Technorati), and more frequently included in relevant posts on blogs, podcasts and vlogs.

 それから,このSMOの対策として,Rohitは次の五つを掲げている。


1. Increase your linkability
 魅力あるコンテンツを発信して,外部からできる限り多くのリンクを張ってもらうことが必要。ブログを設けることも重要。ホワイトペーパも有効。

2. Make tagging and bookmarking easy
 "<a href="#" onclick="window.open('http://del.icio.us/post?v=4&url='+encodeURIComponent('<$MTEntryPermalink$>')+'&title='+encodeURIComponent('<$MTEntryTitle$>'), '_blank', 'width=700,height=700,resizable=1,scrollbars=1');return false;">add to del.icio.us</a>"のようなボタンを設けて,ソーシャル・ブックマーク・サイトでwebサイトのコンテンツを容易に取り込こんでもらえるようにする。

3. Reward inbound links
 ブロガーがリンクを張りたくなるような環境を整える。まずWebサイト内の各コンテンツは必ずパーマリンクにする。さらに最近のリンク元をWebサイト上で掲載するのも,リンク張りのインセンティブを高める。

4. Help your content travel
 Web サイト内では,PDFやビデオファイル,オーディオファイルのようなポータビリティの高いコンテンツを備えれば,外部からのトラフィックを誘導できる。 YouTubeのビデオファイルが良い例。

5. Encourage the mashup
 例えば,RSSフィード配信を実施すれば,Webサイトのコンテンツが外部のマッシュアップの対象となりやすい。そうすることにより,トラフィックを誘導できるし,Webサイトのコンテンツが外部で議論されるようにもなる。

なかなか興味深い提案だと思います。

日本でもブログを使ったマーケティングって概念は先日エントリーした「企業サイト Webアクセシビリティ向上セミナー2006 」に出ていらしたフィードパス株式会社(Feedpath, Inc.)の小川浩さんがすでに書籍にしてそのアプローチ方法を示してくださっています。

しかし、やはりそれはツールの一利用方法でしかない面もあり、今回の「Social Media Optimization」という考えはCGM(Consumer Generated Media)なコンテンツになりつつあるWebサイトに対して、その場が市場になり、マーケティングのエリアになるという考えで、「ではどうアプローチすればいいの?」という点をまだ曖昧ではあるが、一つ明確な方向性を示していると思う。


Webサイトはますますユーザー主導になり、その場に企業が入っていく時に、明確であり、明文化されたブランドプロミスを形成し、それをまず社内のスローガンとして企業構成員がますますしっかり握れるようにならなければ、Webブランディングは遥か彼方の目標となってしまうのではないか?と思う。


その意味では、企業が巨大になればなるほど、そういった意思統一といった部分はどんどん困難になる。

逆に中小企業で社長、マネージャーレベルの人がしっかりとした方向を自社に浸透させることが出来るところでは、企業規模に対して、サービスの認知はより推進することが出来ると核心している。

そういった企業規模の方が自社のサイトやサービス提供サイトにてブランディングを行っていくには?ってことをがんばって書いています

これからこの「Social Media Optimization」という考えはSEO、SEMに続くメジャーワードになりえるかは、手法を考える我々にゆだねられているのかもしれません。


名村晋治のプロフィール

Webディレクター 名村晋治

株式会社サービシンク

代表取締役 / テクニカルディレクター

名村晋治

1996年よりWeb制作に携わり、キャリア28年目のWebディレクター

2010年に不動産業界特化のWeb制作会社「サービシンク」を設立して、今も現場でディレクターとしてPMをしています。

詳しいプロフィール

大学在学中の1996年「Web制作集団ネイムヴィレッジ」を設立し100社を超えるサイト制作の企画、ディレクション、デザイン、マークアップ、システム開発に携わる。

2000年不動産検索サイトHOME'Sを運営している株式会社LIFULL(旧:ネクスト)に合流。
2005年からは都内のWeb制作会社に合流し取締役を歴任。同社ではフロント実装からディレクションまでを担当。

2010年東京のWeb制作会社・ホームページ制作会社、株式会社サービシンクを立ち上げる。 不動産業界に特化したサイト制作の、アートディレクション~HTML実装設計~システム設計のすべてに携わるジェネラリスト。基軸としてはクライアントの商売に寄り添う為に、徹底的に思考を巡らせる為のディレクションを行う。

Webブランディングの入門教科書」、「変革期のウェブ」を「マイナビ出版」から出版。

2000年から「Webディレクター育成講座」を独自開催し、40時間のカリキュラムを通し「仕事を回す事ができる」Webディレクター育成手法には定評があり。
首都圏のみならず地方でも講座実施、参加者は延べ700人を超える。 もう一つのキャリアとしてプロとして舞台俳優、声優。 1996年から養成所に通い始め2004年に廃業するまでの間はWebディレクターと二足のわらじでの活動。

俳優としては、東京の小劇場でシェイクスピアやマリヴォーといった古典を中心に舞台に出演、また声優としては大きく活躍できる程ではありませんでしたが、NHK海外ドラマや、洋画等、ゲームでの声優を行っていました。

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