Webディレクション

第30回WebSig会議「Webディレクターの過去・現在・未来~これから求められるスキルセット・マインドセット」に登壇させていただきました。

第30回WebSig会議「Webディレクターの過去・現在・未来~これから求められるスキルセット・マインドセット」

第30回WebSig会議

先日WebSig24/7のセミナーで登壇をさせていただきました

内容は、下記がWebSig24/7のサイトでの告知に内容なのですが、

第30回WebSig会議「Webディレクターの過去・現在・未来~これから求められるスキルセット・マインドセット」

ということで、「Webディレクターのこれから」を話をしていきましょう、というテーマの元、「業界特化型ディレクター」という立ち位置でお話をさせていただきました。

スライドはWebSigでも掲載されていますが、スライドシェアにアップされていて、こんな内容でした。

スライドシェアの名村プレゼンスライド

で、当日、ハッシュタグ「#websig」でTwitterでもものすごく盛り上がりました。

盛り上がりすぎて、自分の番の前に「ちょっと急に腹痛が・・・」とか言って逃げたくなったのはヒミツです(笑)

で、このエントリーでは、当日に言葉が足りなかったコトや、話し方を間違えたコト、言い足りなかったコトへのフォローを書かせていただこうと思います。

なお、当日の全ツイートをリツイートだけ省いたものは下です。
特にまとめ的な気の利いたコトは別の方にお任せしています。

「#websig」の全ツイート(リツイートを除く)
http://togetter.com/li/326222

上のツイートの中で、名村の意図していた内容で伝えられずに、盛り上がっていた(謎)内容から、名村が、「んー、言葉が足りないか、伝え方が間違えていたな」と思っている内容だけをピックアップしています。

説明不足だった内容へのツッコミ・ご質問等

Q:名村くんの定義ではプロデューサとディレクターの役割は別でディレクターとプロジェクトマネージャはイコールってことですかね?

A:名村の定義では、上記の通りです。
スライドでも書いているのですが、プロデューサーとディレクターは、肩書きという意味ではなくて、実施する職域として分けて考え利用にしています。
弊社の会社規模の問題で結果的に自分自身が両方を兼任していますが、実施するタスク単位ではどっちの業務をしているのかは、分けて考えています。

またその点において「PM」に近しいのは、「ディレクター」と考えています。

Q:業界特化で一つ一つの会社のプロジェクトに深くコミットする場合、競合社の相談をどうあつかうんだろう?さすがに基幹まで扱うモノを複数社はできないよね。

A:現状でいえば、競合会社の仕事(不動産デベロッパー)を同時にしていますが、実際に構築するもの、解決する問題、業務フローなどの違いから、それほど大きな問題になった経験はありません。

ただ、以前に「同じ業界ばっかりやっているから、他社と同じようなものを作られてしまいそう」という判断を経営陣が下して、担当者的にはOKをいただいていたのですが、コンペ的にはNGだったことがあります(汗)

ただ、この答え、もしかしたら、質問の意図が読み取れていないかも・・・・。

Q:「プロデューサー」「ディレクター」「プロジェクトマネジャー」の定義が、会社や人によって違いすぎるのが、受託のWeb制作業の課題かなぁなんて思ってます。

個人的見解:「受託のWeb制作業の課題」ってことですが、何が課題なのかがよく分からなかったです。

Web制作以外の業界でも、会社によって肩書きや役職名の意味するところは違うし、そんな事を「受託Web制作業の課題」と捉えるのかなぁ?というのが個人的な印象です。

あくまで自分のクライアントに対して「弊社でディレクターはこういうタスクを行う者です。」と伝えて理解をしてもらえればいい話で、業界的な問題とは別な気がしています。

「PM」って言葉も、クライアント万人に何も説明なしにどういう業務を遂行する人なのか?が伝わるならその言葉に職域名を切り替えますが、そうではない気がしています。

逆に「いや、伝わってるよ」って人はそれが伝わる世界で仕事をしてるのだと思います。

一方、僕は伝わらない人もクライアントにはいて、ディレクターという言葉のが認識いただきやすい、というのが現状です。

そこを「いや、どうせ説明するなら、正しい職域名である『PM』を使って広めていくべきだよ」という意見の上であれば、肩書きと職域名とを別にして考えるという前提が必要かもしれませんね。

肩書きは「ディレクター」だけど、案件においては「PM」です、的な。

Q:ごめん、芸術(アート)とデザインは完全に別物ですがね。。デザインはビジネスのための課題解決をするためのもの。構成学とか勉強した方が良いと思いますよ。

A:ここが一番言葉が足りなかったのか、話がごっちゃになっていると感じていたところでした。

デザイン的な部分について、セミナー中に話をしていた意味としては、

他業界へのあこがれってのは、特定業界に特化しているとデザインがある程度固まってしまう部分がどうしてもあって、他業界の「ブツ」がかっこいいものとかのサイトってのは「隣の庭は青く」見えるなぁ。

ってことで書かせていただきました&言わせていただきました。

ただ、そのあとに「その感情=欲って何処から来るのだろう?」って話をして、最終的に「僕らが作っているのは『ビジネスを目的』としたものを作っているのであって、作品を作っている訳ではないよね。」と話をしました。

ここで恐らく誤解が出たのだと思います。
結論をお聞きいただければ分かっていただけると思うのですが、僕が作っているのはビジネスの為に作っている、というのが大前提です。

ただ、名村個人として「かっこいいサイト」を単純に「かっこいい」と思い(別にアートとかどうとか考えてもいません)、そういったサイトを作っている人を「羨ましく思う」気持ちが生まれる、事があるよね、という話をしていたつもりです。

どちらかというと、言いたかったのは、

  • 業界特化していると、デザイナーとしては、同じようなものを作っている・・・と思う人が出てくる可能性がある。(実際あった)
  • そう思う人って、自分の作っているものを「アート」と思ってしまっているのかもしれない。
  • 名村自身も、他の人が作った「かっこいいサイト」を見て、そういったサイトを「かっこいいなぁ」「作ってみたいなぁ」と思う事がある。けど、それって「自分がそういうサイトを作っている、と思われたいって小さい感情からのもので、自分がやっているビジネスとしてのデザインと勘違いしちゃだめだよね」と考えています。

ということでした。

また、だからといって、かっこいいサイト=アート、と言うつもりもありません。
かっこいい、ってのは個人的な主観ですし、それが「アート」である、とも思っていません。
ただ、かっこいいものを単純に「かっこいい」と思っているだけです。

Qではないけど:いや、特化型はクライアントとビジネスへのコミット度合いも強まるしむしろ素敵だと思う。前提となる業界の特有の言葉なんかも共通言語として既にインプットされているわけだし。

A:僕にとって業界特化をしている理由でもあり、クライアントにとって弊社のメリットはまさにこの一言に尽きます。

そういう意味では業界特化って結構いいっすよ、って事を代弁していただけたのはとても嬉しいツイートでした。

Qではないけど:名村くんが、かっこいいサイトは自分じゃ作れないけど、自分は作品つくりたいわけじゃないから的なこと言ったので、ちょっと盛り上がっている(謎

A:このコメントを拝見したら、そんなに言葉足りなかった訳じゃない気もしたんだけど、「名村は作品を作りたい訳ではなくて、お客さんのビジネスに寄与するものを作っているつもりだけど、ついつい世のサイトをみたら『かっこいい』と思う事もあるけど、本質的にはその主観で判断している訳ではないし、そもそも業界特化でも「ディレクター」やってるんだったら、お客さんのビジネスに寄与していてかっこいいサイトって作れるよね。でも、その『かっこいい』って別にアーティスティックな意味ではなくて、「見ていて気持ちいい」的なかっこいい」って意味で全体を話ていたつもりでした。

ということで、Twitterで、気になっていたところへの補足は終わります。
もし、まだ言葉が足りなかったり、「違うんじゃない?」的な話があれば、コメント下さい!


あと、最後駆け足になった部分についてです。

微差の把握

Webの業界にいると、ついつい、目の前の作る作業に必死になってしまって世間の動きに鈍くなることが多いような気がしています。

でも、ディレクターってビジネス側に寄っておかないといけないこともあり、社会の動きをちゃんとウォッチしておく必要があるなぁ、と常々思っていました。

その意味でニュースになる大きなものはウォッチ出来ていると思うんですが、実はその大きな動きって、事前に小さな動きがあるからそれを捕まえられるようにしておきたいな、という意味です。

それは業界特化している自分にとってもとても当てはまって、ついつい業界特化していると「前からよく知っているぜ」なんて考えていると、大きな業界の変化についていけなくなる時が結構あるので、それも踏まえて情報取得には励んでおきたいと思っています。

不動産業界では、ある業界フォーマットがあるのですが、数年前にその新Verの策定を某社がやっている、という情報が入ってきました。
これによって、数年後には、業界のDB構造が、後方互換は維持しているものの、場合によっては大きく可変する可能性があることを想定して動けているか?ってところにつながる訳です。

彼我の差を知るものさし

僕は、今の自分があるのは、あの場でお名前を出させていただいたお二人の影響が物凄い大きいです。

2003年〜2004年ぐらいにお会いしたのですが、彼らにほんのちょっとでも追いつきたい!、という強い思いが今までを支えていたといっても過言ではありません。

そういうことを実感してから思ったのは、「目標たり得る人」を持てるということがとてもありがたい事だな、と痛感しています。

Webの世界って、色々不思議な面がありますが、会社という組織を超え、業界を通した交流が多い世界、と思っています。

そんな世界なのですが、もちろん自社に尊敬出来る人が入れば、それはとても幸せなこと。
一方「自分自身の成長」という事を判断するならば、自社の中で「出来る出来ない」ってレベルを超えて、業界の中で「出来る出来ない」と考えてもらいたいなぁ・・・と思っています。

その意味で、自社を超えて「自分の目標」であったり「尊敬」出来る人を持つ、というのは、自分の今後の成長において重要な要素になる、と僕自身は考えています。

得てきた知識の転換

ディレクターの人にとって重要なのは「判断力」と「決断力」だと思います。
ではその力の元になるのはなにか?「経験」となってくるかと思います。

その経験、本来年数を経れば自然と積み重なっていくものなんです。

しかし、その経験を「使える」ようにするのは、結果的には自分がその「経験」をどのように捉え、どのように蓄積していっているか?によってくると思います。

ではそれはどうしたらいいのか?
僕は「起きている間に目に映るものは全て自分なりに情報に変えていく」事だと思っています。
極端な話、一歩踏み出す時に足をどこに出すのか?といった事でも、「ここに踏み出そう」と頭を使い考えた結果として事を進めていけば、色々な情報を、自分なりのフィルターを通した知識や経験に変えていけると思います。

その積み重ねこそが、ここぞという時の「判断力」の源泉になると思っています。
その意味で、知識ってのは「使える」状態にしていく為の「意識」ってのが一番重要かな?と思っています。

まとめ

今回のWebSigではお伝えしたいと思っていたことが沢山あった中で、時間的に言い切れなかった事もあったのですが、「業界特化型ディレクターとして考えていること」「ディレクターとして成長していくために考えていること」については、話をさせていただくことができたかな?と思っています。

ただ、それでもこれからもっともっと経験を積んでいきたいと思いますし、これからさらに自分がどこまで行けるのか?という部分で自分に対しての意味も含めた話とさせていただいていました。

かなり早い調子で話をさせていただきましたので、色々聞きづらいところもあったと思いますが、質問等があれば、コメントいただければ幸いです。

今回WebSigのセミナーをお聞きいただけた皆様、ありがとうございました。



著者・名村晋治のプロフィール

名村晋治

株式会社サービシンク

代表取締役 / チーフディレクター

名村晋治

不動産業界に特化したサイト制作のプロデュース、ディレクションを担当。
Webブランディングの入門教科書」、「変革期のウェブ」を毎日コミュニケーションズから出版してます。

詳しいプロフィール

大学二年生の96年からWebの制作集団ネイムヴィレッジを主催。
大学卒業の99年までの間に100社ほどのサイト制作の企画、ディレクション、デザイン、Perlでの開発、マークアップに携わる。
大学卒業と同時に俳優になるために上京し俳優修業開始。
2000年からは俳優修業の傍ら不動産検索サイトHOME'Sを運営している株式会社ネクストに合流。
俳優としては、舞台演劇、プロの声優としても活動したが最終的30歳を目前に足を洗う。
2005年に同社が自社媒体に注力するためSips業から撤退する事になり、社長とシェイクハンドをして退社。
2005年から株式会社ソナーに合流し取締役なども歴任し不動産業界のサイト制作のディレクションからフロント実装を担当。
2010年1月12日から株式会社サービシンクを立ち上げ、代表取締役に就任。
サービシンクでは不動産業界に特化したサイト制作のプロデュース、ディレクションを担当。
Webブランディングの入門教科書」、「変革期のウェブ」を毎日コミュニケーションズから出版してます。

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