仕事の雑感

性善説で成り立っているkickstarterやIndiegogoなどのクラウドファンディングの製品が出来上がらない事がつくる誰も利用しなくなる性悪説のクラウドファンディングの未来(2017年10月10日進捗追記あり)

Kickstarter

Kickstarter


僕はkickstarterやIndiegogoで繰り広げられている尖っているプロダクトを民生品になる前に世に出す、という動きも大好きだしそこで得られたものもどれも大好きです。

けど「プロダクトに対してのクラウドファンディングという手法」は、その手法を使う人が製品を作り上げられない、という事を繰り返す事によって、実際の出資者からの信用をどんどんなくしていくのではないかと気が気ではない。

これは性善説で成り立っている世界においてはいつも同じで「自分一人ぐらいいいよね」と思う人が出てきた瞬間にその世界観を崩していく。

1分ぐらいの遅刻はいいよね」というのと全く同じで、易きに流れる人間の性で、気がついたら「みんなが遅刻するのが当たり前」になっていき、結局のところ「遅刻する人には罰」という”ルール”が生まれる事になる。

性善説を壊すのは結局のところ「○○ぐらいいいよね・・・」という気持ちでしかない。

クラウドファンディングでも、

「頑張って作ったんだけど、出来なかったんだ、仕方ないよ。出来ると思っていたんだ、騙そうと思った訳じゃない。」
「元々出資であって完成を約束していた訳じゃない」

ということが続き、その世界観での文化として、

「作り上げられなかったのは僕だけじゃないし・・・」
「債権になるわけじゃないから、謝ればいい」(←実際には裁判になっているものもあるので、一概には言えない)

という流れになると、クラウドファンディングにおける出資者に対して「出資を募ったものが完成しなかった場合には、違約金として出資者には○○円を返金するものとする」といったルールが生まれる事にはなると思われる。

クラウドファンディングのプロダクトは完成する可能性が低い」完全な博打に対してお金を出す与太者か富豪だけになってしまうからだ。

仮に「全額返金」となったら、出資を募った方は怖くてその費用を使うことが出来ないし「出資」という意味あいからははずれたものになる。(それではクラウドファンディングから「借りている」だけだから)

とすると、クラウドファンディングは今後衰退してしまうのでは?と思えてきて仕方ない・・・。

なぜこんなことを言うかというと、次に書くものが全て「おおよそ完成が見込めない状態」「作り手が事実上音信不通」「完成を諦め裁判になった」ものだから・・・(笑)

まぁ、出資と思っているので返金は最悪諦めるのだが、仕組み自体が危うくなるのを危ぶんでいます・・・。

途中で頓挫・中止になっているクラウドファンディングへの出資品

Ritot - the first projection watch.

更新が無いわけではない=死んではいないけど、猛烈に長いプロジェクト

名村の中で一番最初に「<strong>クラウドファンディング、ヤバイかも・・・</strong>」と思った一番のプロジェクトは間違いなくこれです!(初回に書くの忘れていました)

「<span class="color-green">Ritot</span>」はブレスレットなんですが、<span class="color-blue">手の甲に映像を投射できて、時計や電話、SNSの通知が見える</span>というものです!

イメージ写真のように綺麗に映るならばこんなにかっこいいモノない!と思って申し込んだんです・・・、ええ、<span class="color-orange">2014年7月23日</span>に。 そう、<strong>2014年7月23日です!</strong>

これ、恐らく内情的には頓挫しているんじゃないかなぁ・・・とは思っているんですが、ちょいちょいIndiegogoのUpdateが届くんです。


ただ、ここに対しては「下手打ったなぁ・・・」と思っている対応なのが、一回「Refundするよ」と言っちゃってるんです。 >2016-01-18 19:41 GMT+09:00 <refunds@ritot.com>:
> >Hello,
>Everyone who asked for refund will receive their money back. As soon as we >will be able to provide refunds we will let you know. > >Best, >Ritot Team

これを恐らく僕以外にも言っているみたいで、コメント欄は荒れに荒れてます(^_^;) コメントも8634件(2017年10月10日8時18分現在)ですから、他のクラウドファンディングのコメント数に比肩しても圧倒的な多さです。 さすがの歴史です(笑)

中の人の精神状態たるやすさまじいものがあると思います。 届くなら楽しみではあるのですがモノ的に「遅きに失する」気がしなくてなりません・・・。

kraftwerk - highly innovative portable power plant is the subject of an intellectual property dispute and is currently unavailable.

2017年9月26日時点でkickstarterも閉鎖中

kickstarterのサイトも閉じてしまってるんですが、「<span class="color-green">Kraftwerk</span>」は燃料電池の企画でした。 商品名を見た時から「攻めてるなぁ・・・」とは思っていたら見事に商標問題に発展してプロジェクトしては頓挫してしまいました・・・



STARY – The Lightest and Most Affordable Electric Skateboard

2017年5月4日の更新から停止

「<span class="color-green">STARY</span>」は電動スケートボードです。 これまでの電動スケートボードって、電池部分が結構大きくなるのが特徴というか致し方なかったんです。 それをボード自体に電池を埋め込む事で薄型にしたってことが売りでした。

ちなみに名村は電動スケートボードは下の3台を持っています(笑)

「何台電動スケートボード買う気?」とよく周りから言われています(^_^;)


2017年10月10日追記:進捗

2017年9月28日に、@stary.ioのドメインのメールアドレスから「送り先の住所を教えてください」ってメールが届きました。
中国語の簡体字で送り先の住所を返信したのですが、今これを書いている際に、改めて英語を読み直したのですが、もしかしたら僕、読み違いをしているかも?と思いました(^_^;)

>Dear backers: > >We cannot thank you more for helping us bring the project to life. >Your rewards cannot be shipped out with incomplete shipping information so we are sending this e-mail to collect what we need >Since you choose to ship the reward to mainland China, please provide us with the following information in Simplified Chinese: >Name, Address, Zip code(necessary),Phone. >Hope to get your reply soon. And we sincerely apologize for the long delay of this project. >Wish all the best, > >Kind regards >STARY Team >Shanghai, China

Truebuds - The World's Smallest Stereo Cordless Earbuds

2017年5月16日の更新から停止

「<span class="color-green">Truebuds</span>」は小型の左右独立ワイヤレス型のイヤホンです。 左右独立ワイヤレス型のイヤホンといえば「<a href="https://www.apple.com/jp/airpods/">AirPods</a>」ですが、それが出るかなり前から出ていました。

ほとんど耳のサイズで、AirPodsのようにうどんは垂れ下がりません(笑) ということで期待してたんだけどなぁ・・・。


MIITO – the sustainable alternative to the electric kettle

2017年5月6日の更新から停止し、完成しないことを表明

「<span class="color-green">MIITO</span>」は電磁誘導型の湯沸かし器です(笑) デザインと厨二病たっぷりな内容に惚れて申込んだのですが、Refund(返金手続き依頼)の告知が出ています。


Auroma: Gourmet Coffee At Your Fingertips.

2017年8月15日の更新から停止

「Auroma」はコーヒーメーカーです。やっぱりデザインがかっこよかったって事で申し込んだのですが、頓挫していますね。

ただ、2017年9月21日のコメントで、

> 「https://www.orendacoffee.com/ のサイトで同じものと思われるものがプレオーダーを受け付けとるがな!!」(意訳)
> (REALLY!!! You set up another sales portal, www.orendacoffee.com, and rename the product with slick pre-sales mentioning that December availability is almost gone without a care for those of us you took money from almost two years ago?!@$# I'm passing this along to the Federal Trade Commission to investigate as the not charging you disclaimer isn't sufficient in my experience. While Kickstarter warnings may protect you, the other site and the illusion you project is deceptive. Good Luck)

ってのがありますね・・・。 クラウドファンディングの出資で作って、kickstarter側の出資者はガン無視で作った製品をゼロから販売しようとしているのかなぁ・・・

だとしたら流石に色々突っ込まれるとは思うけど、きっと法人を変えているとかって事で、元の企画をしている所には法的にはつながらないようにしているんだろうなぁ・・・。


2017年10月10日追記:進捗

2017年10月4日にkickstarterで「September Update」というアップデート報告が上がりました。 誰でも見られる状態なので、リンク先を記載しておきます。


Updateでの言い分としては、 >バルブ部分を依頼していたサプライヤが、勝手に仕様変更をしていて、その調査に時間がかかっていた

ということのようです。 Updateではそれ以外の金属部品については、比較的順調に作ってるんだよ、的な写真もあります。 また、 >2017年10月15日には最終的な送付先の確認もするからね

という記述もありましたので、<span class="color-blue">もしかしたら届くかもしれません!</span>

Phree - Make the world your paper

2017年8月21日の更新から停止

「<span class="color-green">Phree</span>」はAndroid端末用の仮想スタイラスペンです。 ペンとしての機能はありません。ただ、どこで書いてもAndroid画面に書いた文字を出せる、というものでした。 これ、申し込んで半年以上立ってから「iOSでは使えない」事を知って絶望していました(笑)

あと、「それ必要だった?」ってのが、このペンで接続しているAndroidにかかってきた電話に出られる、電話のリモート受話器機能(笑)

色々面白かったんですが更新が止まってしまっていて残念です。


2017年10月10日追記:進捗

kickstarterのメッセージで「資金調達頑張ってるっす」という内容のものが届きました。首の皮一枚繋がっているみたいです。

>Dear Backers,
>We continue to pursue funding options and have ongoing discussions with both potential strategic partners and financial investors. At this stage, we cannot provide more detailed information due to confidentiality required in these situations.
> >While this process is long, we are determined and believe the efforts will be fruitful.
> >As always, we very much appreciate your support. > > Warmly, > >The Phree Team

全米で13,000人以上が殺到した話題沸騰中の超クールな次世代スマホ充電器『GOkey』

2016年8月24日のメール通知から停止

「<span class="color-green">GOkey</span>」はなんて形容すればいいんですかね「マルチUSB端末」といえばいいのかな? 「キーホルダー」「充電池」「USBケーブル」「ストレージ」を兼ね備えているのに小型のデバイス、ということでした。

これはもう実際にはある意味決着が付いているのですが、<strong>頓挫したプロジェクト</strong>です。

珍しく日本のクラウドファンディングサイトのShootingstarでのネタです。


申し込みをした当時は「<span class="color-orange">面白そうかも!</span>」と思って、確か何処かに旅行中だったのにスマートフォンで申し込みをした覚えがあります(笑)

元々は<a href="https://www.indiegogo.com/">Indiegogo</a>で出ていたのですが、名村が<a href="http://shootingstar.jp/">Shootingstar</a>で申し込んだのは、<a href="https://www.indiegogo.com/">Indiegogo</a>側での受付が終わってしまっていたからです。

2016年の8月24日に<a href="http://shootingstar.jp/">Shootingstar</a>からのメールで >送付手続きが出来たから最終的な送付先の住所を教えて

的な連絡が来たので返事をしたのですが、そこから梨の礫になりました。 ちょいちょい<a href="http://shootingstar.jp/">Shootingstar</a>がやり取り窓口なので、問い合わせをしていましたが、その間に名村以外も問い合わせをしていたと思われますので、結果だけをみると事務局の方々は心労が高かっただろうなぁ・・・と思います。

2017年09月15日にShootingstarから経緯報告のメールが届く

このメールの前にニュースサイトか何かで状況は知り得たのですが、Shootingstarさんから同じ内容のメールが届きました。 もう諦めているので個人的にはもう落ち着いているのですが、残念ではあります。t

GOkeyプロジェクトサポーターの皆様へ

このたび、当社のクラウドファンディングサイト「ShootingStar」において、
米国GOdevices inc.(以下「G社」といいます)により企画された、「GOkey」プロジェクト(以下「本プロジェクト」といいます)が、継続困難な状況に陥った事実が判明いたしました。
サポーターの皆様には、ご心配とご迷惑をお掛けすることとなり、心より深くお詫び申し上げます。
本プロジェクトに関する事実関係について、以下のとおりご報告させていただきます。


1.本プロジェクトの内容
① プロジェクト:「GOkey」という名称の次世代スマートフォン充電器
    http://shootingstar.jp/projects/1644
② プロジェクトオーナー:G社
③ クラウドファンディング目標金額: 200万円
④ 資金使途:製造費
⑤ ギフト:「GOkey本体」

2.事実経緯
当社は、本プロジェクト成立以降、G社に対し、サポーターの皆様に早急に製品を提供するように問い合わせを重ねておりました。また、製品を提供することができないのであれば、返金するよう要請しておりました。しかし、そのたびごとに、G社は、繰り返し、製造および発送が遅れている旨の回答に終始しておりました。
当社は、G社に対し、その後も繰り返し連絡をとり、発送の要請をいたしましたが、2017年に入り、連絡がとれない状況が続いておりました。
しかるところ、当社は、米国のクラウドファンディングプラットフォーム「Indigogo」において、G社の「GOkey」に関する事業が失敗に終わり、「GOkey」が製造できなかったことがリリースされていることを認識するにいたりました(別紙ご参照ください)。
この「Indigogo」上でのG社のリリース確認後、当社は、G社に対し問い合わせを行いましたが、G社との連絡がつかない状況です。

当社は、引き続きG社に対し、サポーターの皆様へ製品の発送もしくは返金の対応をするよう働きかけを継続いたします。しかしながら、上記の状況からいたしますと、今後、G社からご支援されたサポーターの皆様に製品が送付される、もしくは返金される可能性が低いものと判断せざるを得ません。当社としては、サポーターの皆様にご迷惑をおかけしないように再三にG社に対しての対応を行いましたが、力及ばない状況でございます。

当社といたしましては、サポーターの皆様に本製品が発送されない事態となったこと、また、ご支援いただいた購入金の返金が困難な状態となっていることにつきましては、誠に遺憾であるとともに、現状、当社の力及ばない状況であることを、何卒ご理解賜りますようお願い申し上げます。

本件に関するお問い合わせは、大変お手数でございますが、下記までお願い申し上げます。
お問い合わせ先メールアドレス:support@shootingstar.jp


株式会社JGマーケティング
代表取締役 佐藤 大吾



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Indigogo上にアップされていた最後の活動報告
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【原文】
Dear Backers:

I sincerely regret to inform you that GOkey lacks the funds to complete the delivery of a viable product. We ran into technical difficulties that we could not resolve. There are no funds left to cover claims of suppliers and others or to offer refunds. I have been exploring all avenues to raise additional funds so that we could complete and deliver the product, but we have been unsuccessful.
I honestly fought with all I had to do good at the end. Tried so hard to raise a round or form a partnership to deliver. And there have been times where a deal was looking 100% certain. But the age of the product, the liability and the negative cloud hanging over it always prevailed.
I and left with no alternative but to completely cease and shut down all operations and activities and consider filing for bankruptcy.
I feel terribly shameful for letting you down.
I am sorry.

Doros

名村晋治のプロフィール

Webディレクター 名村晋治

株式会社サービシンク

代表取締役 / テクニカルディレクター

名村晋治

1996年よりWeb制作に携わり、キャリア28年目のWebディレクター

2010年に不動産業界特化のWeb制作会社「サービシンク」を設立して、今も現場でディレクターとしてPMをしています。

詳しいプロフィール

大学在学中の1996年「Web制作集団ネイムヴィレッジ」を設立し100社を超えるサイト制作の企画、ディレクション、デザイン、マークアップ、システム開発に携わる。

2000年不動産検索サイトHOME'Sを運営している株式会社LIFULL(旧:ネクスト)に合流。
2005年からは都内のWeb制作会社に合流し取締役を歴任。同社ではフロント実装からディレクションまでを担当。

2010年東京のWeb制作会社・ホームページ制作会社、株式会社サービシンクを立ち上げる。 不動産業界に特化したサイト制作の、アートディレクション~HTML実装設計~システム設計のすべてに携わるジェネラリスト。基軸としてはクライアントの商売に寄り添う為に、徹底的に思考を巡らせる為のディレクションを行う。

Webブランディングの入門教科書」、「変革期のウェブ」を「マイナビ出版」から出版。

2000年から「Webディレクター育成講座」を独自開催し、40時間のカリキュラムを通し「仕事を回す事ができる」Webディレクター育成手法には定評があり。
首都圏のみならず地方でも講座実施、参加者は延べ700人を超える。 もう一つのキャリアとしてプロとして舞台俳優、声優。 1996年から養成所に通い始め2004年に廃業するまでの間はWebディレクターと二足のわらじでの活動。

俳優としては、東京の小劇場でシェイクスピアやマリヴォーといった古典を中心に舞台に出演、また声優としては大きく活躍できる程ではありませんでしたが、NHK海外ドラマや、洋画等、ゲームでの声優を行っていました。

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