第7回WebSig
2006年05月17日
先週の土曜だったのですが、mixiで所属しているWebSig24/7のイベントに行ってきました。
今回から微妙に中の人としてお手伝いをするようになったのですが、普段の仕事がバタバタでなかなかちゃんとはお手伝いが出来ていませんでした。
関係各位>申し訳ないです・・・・
一応WebSig24/7の説明をサイトから引用・・・・
WebSig24/7とは
WebSig24/7は、Webに関連するマーケットが健全に発展していく為に、Webに携わる様々な方々が幅広く一同に会し、よりオープンかつ活発に共有の課題について、協議・検討していくことを目的としたコミュニティです。2003年から有志による活動を開始し、現在はSNSを初めとするオンライン上およびオフラインでのイベント等を通じて活動しています。
今回は、ヤマハの鞍掛さんと、ANAの安西さんがスピーカーとして来ていただけ、「クライアントと制作者のHappyな関係」をテーマに「クライアント側」からの視点でお話しをしていただけました。
今書いている本のテーマが規模の大小細大はともかくとして、それに殆ど同じ内容だったので、その点では個人的に興味がかなり高かったです。
感想としては、ぺぺちゃん(誰)がmixiでも書いていましたが、ある種、クライアントとしては理想でもあるのですが、制作側からすると、あのレベルで意識を持たれると怖いと思ってしまう人もいるんじゃないかなぁ?と思ったり(笑)
でも、本来Webサイトを作っていくときにクライアントから仕事を下受けるという図式ではやりたくないなぁ、と思い続けて早10年、って感じだったので、一つ間違っていなかったなぁ、と思っていました。
その方向性の中で、ではその「いい関係」を築くにはどうしたら?といった部分のお話しが幾つもあったのですが、それが今回何より共感。
やっぱり人のすることなので、どれだけ意識が高くてお金が動いていようと、「会議しますよ〜」とメール一本送っただけでみんなが振り向いてくれればそんな簡単な事はないわけです。
その時「どうすれば?」のマインドは、全体最適であったり、個々の作業の無駄の改善をするにあたってやっぱり常に大事な要素であり、ちょっと抜けていた部分を思い出させていただけました。
鞍掛さんは実は先日月刊「アイ・エム・プレス」の創刊10周年記念ビジネスセミナー「個客を惹きつける企業には理由(わけ)がある−デジタル時代のマーケティング戦略―」で似た部分の話も聞いていたのですが、今回はそれよりまだ突っ込んだ内容を話していただけていました。
もちろん視点があのセミナーとは異なるのですが、プレイヤーズ王国やヤマハのサイト展開の中でどういった悩みがあり発注者側として失敗があり、といった部分が突っ込んで話されて、制作者側として、それを拾っていくという一つの側面が見えました。
という事で一応アジェンダを板書を上げてみたり。
鞍掛 靖さん
ヤマハについて
音楽、AV・IT、半導体、メディア
リビング、レクリエーション、ゴルフ
電子金属、自動車部品、FA・記入
運営しているサービス、ウェブについて
メディア総合戦略
ヤマハグループでは、2000年に「メディア総合戦略」を掲げ、他社にない強みである音・音楽関連の「ハード」「ソフト」、として「コンテンツ」の総合力を活かして、「店舗」「Web 」「携帯電話」など様々なチャネルを通じてサービルを提供していく
プレイヤーズ王国
音楽仲間と出会ったり、自分の作品を公開したり、誰もが自分を表現してコミュニケーションが出来るSNS
特徴
オリジナル曲だけではなく、コピー曲(著作権)も無料で公開可能
コミュニケーション機能が充実(SNS)
作品を聞くだけの方も自分専用のページを持っている
音楽データショップ
電子楽譜、MIDIデータ、のDL販売
音楽PDFデータ
ネットで買ってすぐ印刷
ネット楽器「エレクトーンSTAGEA」
本体にブラウザを搭載。専用サイトを閲覧、曲データを楽器から直接試聴、試演、購入、DLまで完了
楽器ダイレクトのストリーミングサービスは、登録すれば、BGM、ライブ番組などが楽器から直接何度でも可能
Eラーニング「ミュージックレッスンオンライン」
自宅でいつもでも自分のペースでレッスン可能
「ヤマハ大人の音楽レッスン」と同じテキスト・カリキュラムを採用
双方向のコミュニケーションサービスや受講生同時の交流や発表の場などを提供
スタッフでもある「タナカミドリ」さんのブログ
近い将来、ネット上で生徒の演奏データを先生が採点したり、先生と各受講生を直接結ぶサービスや、地域ごとに演奏の発表の場など、さまざまなサービスを展開していく予定。
スタートコース
セルフラーニングコース
eセミナー
パートナーについて
2000年12月オープン時
社内メンバー
ディレクター
コーダー:数人
システムエンジニア(PHP):数人
デザインはパートナーに委託
トップページのデザインコンペで委託先を決定
パソカラホーダイ
2001年7月スタート
キラーコンテンツとしてインターネットサービス
企画、キャラクター設定、ロゴ、デザイン、サーバー運営、定時更新、キャンペーンを含めてパートナーに委託
全てを委託できる利便性(???)
お客様が増えたら、・・・・・・・ユーザーサポートがパンク!
もっと使いやすく・・・・なとのユーザービリティの悪さが問題化
→Webには、Webユーザービリティというものがあるらしい。
ユーザービリティのコンサルティングを委託
メルマガ登録者数4倍
ページビューが倍増
プレイヤーズ王国の登録作品数が2.5倍
ともに学び成長できるパートナー
ユーザービリティコンサルティングのプロとしての力量
ペーパープロトタイピングとユーザー調査
論理的なサイト企画の考え方
明確な目的のミーティング
整ったドキュメント
ミーティングアジェンダ、議事録、スケジュール
サイトマップ、要件定義書、画面構成図
共に進める共同作業
コミュニティサービスをスタート
掲示板運営体制(質を維持する)
モデレーターによる監視体制と書き込みというノウハウを貰うパートナーと
英語版サイトをスタート
多言語サイトを制作・運用するパートナーに委託
カラオケのユーザーアンケート
ネット系の広告効果が高い
雑誌系は音楽雑誌よりもパソコン、ネット雑誌
ネットの広告が一番効果が高かった
SEOを導入
検索上位に表示されれば、安定した集客が出来る・・・・が。
→専門家に任せた方が、効率が良い
Happyな関係
パートナーに期待するもの
その道のプロ
高度な専門性、ノウハウ、コンサルティング
書籍、雑誌記事、セミナー講演が認知、信頼の鍵
ロジカルな提案、指摘
論理的で裏づけのある回答
信頼:充分な調査、研究
クライアントのサイト
クライアントの業界
整ったドキュメント
準備されたミーティング
ミーでリングの目的・期待をする成果を事前に明確にする
事前にアジェンダをメール等で配布すると同時に、当日は印刷されたアジェンダを配布する
本筋から離れたが検討する内容が出たときにそれを棚上げする場所を用意する
模造紙を持っていってそこに書く・・・とか?w
→どうせ次回は忘れてるからww
議事録をつくり、メール等で配布すると当時に、次回のミーティング時に印刷して、配布し確認する
意思決定が必要な場合は、意思決定者を同席させる
板書をする
Win-Winな関係
プロの仕事
実績、経験を次の営業に活かす
プロジェクト、プロジェクト
メンバーとして参画し、共に作り上げる
合宿とかどうかな?
業務を越えた個人的なつながり
一緒にくみ上げて、一緒に喜べる関係を作るようにしたい
ネットワーク
不得意分野は提携先とチームで提携する
今後
静的サイト→動的サイト
システム開発
CMS
MTでもあってもいい、更新性の高いサイト構築を提案
Webサービスを活用したシンジケーション、マッシュアップ
企業のサイトもトラバをもらえるような仕組みを作る
詳細を自社のサイトに書いてもらう、という姿勢ではなく、お客さんに書いてもらえるような仕組みにする
自社のサイトの地図はGoogle Map?
Web標準
ROI(費用対効果を考慮して、提案する)
管理システム、管理画面の設計
ダッシュボード
マネージャー向け
担当者向け
PVや、売り上げとの連動した日報、月報をWebベースで管理できるところまで持っていく?
セールスフォースドットコム
画面を担当者レベルで変更出来るようなレイアウトの提案
こちらは安西さん。
(安西さんより社名とかコンテンツ名は駄目よん、って事なので一部伏字ww)
********Flash版
超割りはこっちのが取りやすい
*********システム
概要
*********システムのリニューアル
コンセプトは「使いやすさ」
体制
設計からシステム屋さんに入っていただき、ユーザービリティガイドラインなども制作
機能別に担当が分かれていたために、意思疎通でボトルネックが発生することは無かったが、個人のスキルのムラが出た
使いやすさ
使いやすさを求めすぎ、度重なる仕様変更があった。
これに対応をしてくれたものの、リリース後の運用がしにくくなってしまった。
→スパゲッティ状態で、「このコードなに?」状態が発生してしまった・・・・・
*********Flash版予約
概要
Flashを利用したRIAの予約アプリ。
コンセプトは「新しい体験」
体制
デザインおよびFlashの実装分については制作会社。
サーバー側は自社開発
開発会社が関東圏ではない会社だったため、メールや電話でのやり取りが非常に多かった
その他
電話やメールが多かった分、ドキュメント類が非常に充実して、運用のときに困ることがなかった。
二社で開発となったため、Flash-サーバー間の仕様の決定が難しく、結果スケジュールを圧迫することとなった。
最初にデザインチームがモックアップを作ったため、イメージをつかみやすかった
*********コンテンツリニューアル
概要
*********リニューアル
工数:3万ページのリリース
体制
大まかな方針については自社でさくてい、制作については一括制作会社へ依頼
担当ディレクターさんが1人いたが、結果ボトルネックとなってしまった。
その他
運用を現在進行形で行っているサイトのリニューアルだったため、運用差分の管理が難しかった
開発の前半は制作会社さんでの開発、後半を自社のサーバーでの修正作業を行う予定だったが、実際には制作会社さんの開発が間に合わなくなり、自社サーバーで開発を続けることとなったが、作業効率がめまぐるしく落ちたため作業がなかなか進まなかった
****PVに耐えられるCMSは今のところ・・・・見つからない・・・
会社選び
この制作会社さんはなにが得意?
今ままで作ったサイトが掲載されていないんだよ〜不安だからやめようかな?
この制作会社さんのサイトあんまり考えられていないみたい。仕事もこんな感じなのかな?
デザインテイストってどんな感じかな?
→
■意外と見て確認するのが制作会社さんのサイト。
■自社のサイトでどんなことをやっているのか??デザインはどんな感じなのかチェックすることがあります。
■制作した事例なんかも参照(無いよりあった方が○)
営業さんとお話しをする
そもそもWebの知識があまりないみたい。本当に大丈夫?
→
■最初に話をするのは営業さん。全部持ち帰られたら話が進まない。
制作1
イメージと違うんだよね。
コンペでは良いコンセプトだったのにいざラフがいまいちなんだよな〜
これじゃ上司に説明できないよ〜
→勤め人である限り「上司への説明責任」が出てくる(説明に耐える資料?)
→
■コンセプトにあったデザインラフを出す。コンペでは気合がはいっているが、実際に制作に入ると、なんてケースも。
→説明の要らないデザインを出す
■社長で無い限りほとんどのクライアントに上司がいます
SEOって考慮されてるんだよね
どうやっていいかわからないんだけど、考慮していないと大変らしいね
→
■技術的な対応した方がいいことも、わからないクライアントの方が多い。
■要件を確認していく段階で早めの確認を。もしくは黙ってでもやる!
制作2
スケジュールが見えないんだよな〜
何がいつあがってくるかスケジュールがアバウトすぎてわからないよ。
関連部署との調整はいつまでに何を終わらせておけばいいのだ?
→
■スケジュールや成果物の確認がおそろかな制作会社さんが多いです。
■事前の確認を大切に!ただし、きっちりやりすぎて融通が利かないのも×
無理です、無理ですって・・・
代替案とか無いの?
→
■無理です、ではなくて無理なら別の方法で提案をして欲しい!
■そんなにちゃんとしてものでなくても、考えてくれている事が重要
■要件にないから「やらない」ではなくて、要件にない部分を「補完」すること
■責任を持って行う
リリース後1
リリース後に問題点が発覚
え、リリースしちゃったら直すの大変なの?
もっと早く行ってくれれば要件は考え直したのに
→
■問題を認識したときにどう対応するか。要件になるから何もしないのは×
■そもそも問題が制作サイトで共有できている?
・担当ディレクターが抱え込み
・制作担当からそもそも問題があがってきていない。
■リリース後に問題発覚して、対応の悪い制作会社さんは、次に頼む確立が低くなります。
リリース後2
リリース後の運用が出来ない
いくら1回きりの仕事でもその後の運用を考えて作ってよ・・・・
→
■リリース日がゴールになってしまっている?
■クライアントにとってはリリース日からが重要。
■運用が伴うのは当たり前。自分たちがやらないにしても、最低限の作りこみは行っておくべきだし、要件の段階で確認を取るべし
まとめ
クライアントではなくその先!
当たり前ですが、クライアントだけではなく、その先を意識して欲しいです。
・クライアントのお客様
・クライアントの上司
・クライアントの運用
クライアントの先が見えていることで、スームスに進む
リリース日ではなくその後!
特に単発の仕事の場合、リリース日がゴールになりがち。リリース後にどう利用されるの?
サイト全体として、その仕事はどういう位置づけにあり、今後どう発展させていけばいいかを意識して作っていること。(そうすれば第二フェーズも可能?)
終わってからの質疑応答が一番有意義だった、という声も無きにしも非ずなのですが、その時はマイク係りをしていたので、テキストにまだ出来ていません。
多分上げないとは思いますが・・・・。
終わってから二次会の後半で中野さんと石丸くんとお話しをさせていただく。
いろいろと思える事もあり、何気に反省する事もあり。
次回からはもうちょっとちゃんとお手伝いが出来るように参加させていただきたいのと同時に、参加する側としても、単純にセミナーがあるから行ってみよう、ではなくWebSigのこの動きであり趣旨の参加者であり、Web業界でどういう立ち位置に、Web業界をしていていきたいのか?というマインドの元に動いていくように仕向けたいな、と。