Webディレクション

意味・意義を自ら見出す

先日とある会で「プレゼンテーション」についてのセミナーをさせていただきました。 そのセミナーが終わって、懇親会的なものも終わった後に、ある方から

「名村さんが今回のセミナーをやった意味ってあるんですか?」

という質問がありました。 確かに僕はプレゼンターを育成することを目的とした仕事をしている訳ではないですし、それそのものは自分の知見を開示しただけで、どちらかというと持ち出しばかりな気がします。(得に、今回は対価をもらっている訳でもないので)

そりゃ、傍から見たら「なんでやっとるんやろ?」と思われても仕方ないのかもしれません。

そこでふと気がついたのですが、まず前提にあるのは、

「人間必ずしも目の前に必ず分かりやすい意味のあることばかり選び続けられる訳ではない」

って事です。

ほら、踊る大捜査線で和久さんも「無駄なことだって必要なんだよ」って言ってるじゃないですか。 あれですあれ。

要は、その瞬間で選ばざるを得なかったり、自ら選んだ事に、最終的に自分で納得や腑に落ちる「意味」や「目的」を見つけるのも自分でしかない、って事ですね。

その意味で言えば、先日のセミナーは僕にとって、文字化するのならば、

「これまで周りから色々教えていただいたり、自分の実体験であったり、自分が身につけている能力(主に発声とか声の使い方とか)とかを一つの形に纏めて、自分自身の反復になった」

と言えると思います。

それ以外にも色々な理由があったりしますが、一番大きいのは上のような事だと思います。

それはもしかすると、「自分の事業ドメインではない事でセミナーをしている名村」だけを見ると、周りからは分からない事だと思います。

逆にさっき電車の中刷り広告で「ゆとり〜まんが社員にやってくる」的な見出しを見たからかもしれないですが、最近の若い人(名村も多分、社会人的には若いのですが)が、会社からの命令・・・・・あえて命令と書きますが、それを受けた時に、


それなんの意味があるんですか?
それやったらどうなるんですか?

という返事をする、なんてのは、そこがまだ見えていないのかなぁと思う訳です。

インターネットの力は凄くて、インターネットが当たり前に無かった、もしくは、あっても情報が足りなかった90年代ぐらいまでは、それこそ、経験するか、書籍で読むしかなかった。
そうでしか得られなかった知識がインターネットによってものすごい勢いで広がっています。

個人的には、民衆が知恵をつけるのは悪政をはびこらせないためにも必要かもしれないと思うのですが、本質が分からない、見えない中で、小賢しい知識で理論武装するのは、名村が20代の頃の役者時代がそうだっただけに、今見てみると本当に痛々しいです。

というか、単純に「勿体ない」と思えてきます。

名村も結構小賢しいガキだったのですが、それでも自分の師匠、先輩と思える人の話や命令は、ほぼ素直に聞いてきたつもりです。(あっ、親には反抗していたと思いますがw)
それは今でも仕事の上で先輩と思える方の助言には「まず受け入れる」を貫いているつもりです。

というか「意味あるんですか?」って返事をしたとしたら、その人はその命令をくだした人からは、このように思われていると思います


  • これまでの人生で全て「意味」を理解して、納得して、価値があるからやってきたのか?
  • 自分で意味を考えられないレベルなのか?

と思われているのではないかな?と思います。

前者については、そういう事に気が付いていなかったら、「これからはちゃんと意味のある活動をしていこう」と思い至ったので、という言い訳があるかもしれません。

でも、後者は単純に考えが狭いだけで、言い訳はできないのではないかな?と思います。

その意味では、僕とかはセミナーでも言っているのでご存じの方もいるかもしれませんが、道を歩いている時ですら、「この道だとあっちの道より55メートルぐらいは近いかも?」とか、「この歩道のタイルは雨の時に水を吸収するやつじゃん。こういうのが広まってくれるといいよね」とか、それは意味を見出しているのとは別かもしれませんが、もうずっと何かしら考えています。

できるだけ最適化して行動していきたい、と常々思いながら堂々巡りしているタイプ(笑)なので、下手すると「なんでそれをするんですか?」を一番言ってしまうタイプと思います。


確かに本当に意味のない事をさせる方も中にはいると思いますし、実際いたりするのが会社って組織なのですが、それを10年とか20年とかってスパンで考えたら、どこでどう戻ってくるか分からないのが人生だったりします。
あと、その命令を下した人の意図とは全然違う方向で、意味が生まれてきたりするのが社会活動だったりします。


そう考えると、これからは、多分「知識」ではなくて、何かをする時の「意味」を他者に求めるのではなく自分の中から見つけ出す、また意味がないと思えた時に意味を「捻出」できる「知恵」が必要になってくるのではないかな?と特に思うようになりました。

特に若い子が「これからの時代はインターネットの重要さが益々重要になってきて、コミュニケーションスキルが、なんたらこーたら・・・・」なんて言ってるのを見ると、そんな事は分かっている人はみんな分かっているし、分かっている人は言うべき時しか言わないだけだったりします。

むしろ、そんな事を表立って言うことは「俺ってそういう事に気が付いているんだぜ、すごいだろ?」って言っている風にしか聞こえない年齢になってきたのかなぁと思ます。

もし「その意味は?」と思える事があった時、10分ぐらい真剣に色々な「自分にとってのする意味」を見出す習慣がつくと、おそらく10年経ったら、周りの人の3倍は経験値が高くなっていると思います。

名村自身はついつい頭でっかちに知識をひけらかしてしまうタイプなので、自戒を込めてのエントリーです。


著者・名村晋治のプロフィール

名村晋治

株式会社サービシンク

代表取締役 / テクニカルディレクター

名村晋治

1996年よりWeb制作に携わり、キャリア25年目のWebディレクター

大学在学中の1996年「Web制作集団ネイムヴィレッジ」を設立し100社を超えるサイト制作の企画、ディレクション、デザイン、マークアップ、システム開発に携わる。

2000年不動産検索サイトHOME'Sを運営している株式会社LIFULL(旧:ネクスト)に合流。
2005年からはWeb制作会社に合流し取締役を歴任。同社ではフロント実装からディレクションまでを担当。

2010年株式会社サービシンクを立ち上げる。 不動産業界に特化したサイト制作の、アートディレクション~HTML実装設計~システム設計のすべてに携わるジェネラリスト。基軸としてはクライアントの商売に寄り添う為に、徹底的に思考を巡らせる為のディレクションを行う。

Webブランディングの入門教科書」、「変革期のウェブ」を「マイナビ出版」から出版。

2000年から「Webディレクター育成講座」を独自開催し、40時間のカリキュラムを通し「仕事を回す事ができる」Webディレクター育成手法には定評があり。
首都圏のみならず地方でも講座実施、参加者は延べ700人を超える。

詳しいプロフィール

もう一つのキャリアとしてプロとして舞台俳優、声優。 1996年から養成所に通い始め2004年に廃業するまでの間はWebディレクターと二足のわらじでの活動。

俳優としては、東京の小劇場でシェイクスピアやマリヴォーといった古典を中心に舞台に出演、またNHK海外ドラマや、洋画等、ゲームでの声優を行っていました。

俳優時代の経験を活かし、演劇の訓練メソッドを利用した「コミュニケーションスキル」向上を目指したセミナー・研修も実施しています。

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