日記

Webディレクターとして「茹でガエル現象」に陥らない事の重要性

蛙になっていませんか?

蛙になっていませんか?


昨日は、ある意味恩師でもあり、多大にお世話になっている方と酒席。
その中で我ながらハッとしたことがありました。

  • 「人間慣れてくると、現状維持、もしくは易きに流れていく。」

ということです。

人間っていうのは、ある一時期シャカリキになって我武者羅に頑張っている状態から、ふと「ある程度安定した状態」というのを感じてしまうと、いつの間にか少しずつ、当人は気づかないようなレベルで少しずつ、ほんとに少しずつ自分自身への厳しさ、危機感がなくなっていきがちです。

それが引き起こすのは、

  • 「茹でガエル現象」

を引き起こすことになるわけです。

茹でガエル現象?

茹でガエル(ゆでガエル)、茹でガエル現象(ゆでガエルげんしょう)、茹でガエルの法則(ゆでガエルのほうそく)とは、ビジネス環境の変化に対応する事の重要性、困難性を指摘するために用いられる警句のひとつ。
多くのコンサルタントや活動家などによって[1][2]、自然科学上の実験結果であるかのように語られているが、実際には、カエルは温度が上がるほど激しく逃げようとするため[2][3]疑似科学的な作り話[4]が広まったものである。

wikipedia:「<a href="http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%8C%B9%E3%81%A7%E3%82%AC%E3%82%A8%E3%83%AB">茹でガエルの法則</a>」より

茹でガエル現象のもっと怖いこと。


もっと怖いのはこれから

もっと怖いのはこれから

これの性質の悪いのは、なかなか自分では気づけないことです。

そして次に、その事、つまり

  • 「以前は頑張っていたのに、最近たるんでない?」

といったことを他者から指摘されることで「反発心」が出る上に、一旦その安定の状態になれてしまうと「元のところに戻る」のがむちゃくちゃ大変だということ。

「反発心」が芽生えるのは簡単で、人間誰しも今の「楽な方」に居続けたい気持ちが絶対勝るので、他者からそういった指摘を受けると、なんとか理由をつけて、その変化を与える状況を潰そうとしてしまうからです。

あれだけやったんだし、ちょっとぐらい・・・という心

かくいう僕もWebディレクションをしている中で、「易きに流れたい」と思う気持ちはしょっちゅうあります。
実際に易き流れてしまって、そういったディレクションをしてしまうこともないと言えません。

だって、それまでもうホントに我武者羅に頑張ってきた(つもり)からです。
どこかで少しぐらい「休みたい」と思う心は普通にあると思いますし、それが出てくる事自体は恥ずべきことではないと思います。
だって人間だもの。

でも、恐らくこの気持ちに従い「易きに流れた」最終的なWebディレクターとしての行き先は、端的に言えば「破滅」です。
何かを必ずなくしてしまうことにつながるはずです。
失うもの、それは例えば、

  • 自分へ寄せられる信頼
  • 他社から期待されること
  • 仕事
  • 金銭

そういった、いわゆる社会活動におけるかなり大きなものを失うことになると思います。
そこに気づけないからこそ「茹でガエル現象」は怖い訳です。

モノを作る人間が「ちょっとこれぐらい・・・」という気持ちに負けないためには、「まだ足りたい」「もうちょっと良くするには」「次があるのだから少しでも早く」と、常に自分を叱咤激励をし続けられる能力が極めて重要になってくることでしょう。

自分を奮い立たせ、他者からの苦言を甘言のごとく聞ける姿勢と耳を持つ

Webディレクションという仕事をしていく上で「ここがゴール」「ここでいい」というのは恐らくありません。

プロジェクト単体においては「リソース」「スケジュール」「コスト」というものの中で行われるものの、「仕事」という観点でみれば「もっと上」「次こそは」という事があるからこそ、人類は発展してきたのだと思いますし、事業においては継続した仕事につながるのだと思います。

また何かが終わっても、そのペースを継続出来るだけの力を持っていなければ、いつかは「切られてしまう」のだとも思います。

とすると、そういった苦言をいってくれる方こそ、自分にとって最も重要にするべきで、そういった苦言を言われた時にそれを受け止められる力というのを再確認しました。

そして自分がいま携わっている色々なことが、

  • あそこまでやってたしちょっとぐらいいいよね。
  • あいつはあんだけやってたし・・・まぁ、今回は許しておくか。
  • そこまでやり続けるのも、もう歳も歳だしさ・・・。

というような観点になっていないか今一度自分のWebディレクションを考えなおして、帯をしめなおしていきたいと思います。


名村晋治のプロフィール

Webディレクター 名村晋治

株式会社サービシンク

代表取締役 / テクニカルディレクター

名村晋治

1996年よりWeb制作に携わり、キャリア28年目のWebディレクター

2010年に不動産業界特化のWeb制作会社「サービシンク」を設立して、今も現場でディレクターとしてPMをしています。

詳しいプロフィール

大学在学中の1996年「Web制作集団ネイムヴィレッジ」を設立し100社を超えるサイト制作の企画、ディレクション、デザイン、マークアップ、システム開発に携わる。

2000年不動産検索サイトHOME'Sを運営している株式会社LIFULL(旧:ネクスト)に合流。
2005年からは都内のWeb制作会社に合流し取締役を歴任。同社ではフロント実装からディレクションまでを担当。

2010年東京のWeb制作会社・ホームページ制作会社、株式会社サービシンクを立ち上げる。 不動産業界に特化したサイト制作の、アートディレクション~HTML実装設計~システム設計のすべてに携わるジェネラリスト。基軸としてはクライアントの商売に寄り添う為に、徹底的に思考を巡らせる為のディレクションを行う。

Webブランディングの入門教科書」、「変革期のウェブ」を「マイナビ出版」から出版。

2000年から「Webディレクター育成講座」を独自開催し、40時間のカリキュラムを通し「仕事を回す事ができる」Webディレクター育成手法には定評があり。
首都圏のみならず地方でも講座実施、参加者は延べ700人を超える。 もう一つのキャリアとしてプロとして舞台俳優、声優。 1996年から養成所に通い始め2004年に廃業するまでの間はWebディレクターと二足のわらじでの活動。

俳優としては、東京の小劇場でシェイクスピアやマリヴォーといった古典を中心に舞台に出演、また声優としては大きく活躍できる程ではありませんでしたが、NHK海外ドラマや、洋画等、ゲームでの声優を行っていました。

最新の記事

Webディレクター育成講座

900人が受講をし、28年のキャリアを学べる『Webディレクター育成講座』