日記

Dropboxの上を行くかもしれないZumo Driveを使ってみた。

個人的に昨年一番のWebのツールだったのは、間違い無く「Dropbox」でした。

いくつかのマシンで共有というか同期を取っておきたかったファイルについては、このWebツールの導入でほぼ完璧なレベルで同期が取れるようになったと言っても過言でありませんでした。

導入時のことは、


ファイル同期サービスDropboxについて書いてみる。

ここに書いています。

ただ、ツールという以上、使っていれば個人レベルでの使い勝手の差異はあって、名村も多分に漏れず使っている中で、

「ここがなぁ・・・・・」

という点が多少ですがありました。


  • 瞬時に同期が始まってしまう為に、新しいファイルを作った時など、ファイル名を入れる前に「新規テキスト文書.txt」とかを作った瞬間に同期が始まってしまって、0.5秒ぐらいですが、フォルダの中身のリロードが入ってしまう。
  • 上の場合などで、フォルダのリロードが入るので、フォルダを「詳細表示」とかにしていると、一番上にフォーカスが移動してしまう。(名前順でソートしていて、下の方にある場合だと都度下までスクロールさせるのが面倒)
  • ファイル名の変更も同じようにやっていると都度フォルダ内でリロードが入るのである程度の量を超え出すとかなり面倒。
  • Webのストレージサービスではあるけど、実体は同期をとっているマシンの量だけ存在するので、マシンの追加登録の際、初期の同期時間が結構大変
  • 同じくWebのストレージサービスではあるけど、基本的に自体をマシン側で持つ事になるので、Dropboxでの管理対象ファイル分のローカルストレージの空き容量が必要になる
  • 基本的にある程度の通信速度を前提としたサービスなので、通信回線が貧弱だと、通常のブラウジングなどにも影響が出る。

と言ったことが使っていた中での実感でした。

中でも「即時更新されてしまう」というのは、逆にユーザ-アクションによる同期となると、結局SubversionやCVS、VSSなどでの「コミット」の作業を都度しなくてはならくなる・・・・というのと排他処理だと思うので、改善をしてもらうのはちょっと悩ましいかなぁ・・・とは思っていたりします。

以前百式さんも「Dropboxのココが我慢できん・・・」で書いていらっしゃいました。

そのエントリーのコメント欄で解決方法として、


Dropbox内に直接作らずに、一旦デスクトップあたりに作ってから入れてます。

ってのもありましたが、個人的にはDropboxを特別な領域と考えず、いわばMy Documentぐらいの空気感で使っている(使いたい)ので、その領域のために特別な作業を入れなくては入れないこと自体がストレスだったりします(笑)

コンマ5秒ぐらい待ってくれたら嬉しいなぁ・・・と。

で、こちらは結果的にまぁ、我慢が出来なくもないので、構わないのですが、もう一つの問題が。

それが


「そのマシン内のストレージの量がDropbox管理下のファイルの容量だけ必要」

って事でした。

これは結構悩ましい問題で、特にMacでMac本体とその中のParallels内のWindowsで同期を取っていたりすると、一つのマシンのHDDで倍の量の領域を使ってしまう事になります。

それもあって、実はDropboxで管理をしたいファイルがあるのですが、断念しているものがありました。

そんな中で、先日Zumo Driveの存在を知りました。


Zumo Drive

Zumo Drive


Zumo Driveは基本的にはDropboxと同じ Amazon S3 を利用した有料サービスです。
現在はベータ版で容量は少ないですが無料版を試すこともできます。

Zumo Driveの無料版はこれを書いている日現在で1GBとなっていました。
ユーザ登録をした後有料で容量を増やすことができ、現在最大が200GBになっていました。

最大が50GBのDropboxよりは余裕があるようですが、同じ50GBでも、Zumo Driveは14.99ドル/月額なので、179.88ドル/年間となり、結構割高になってしまう感じです。

ちなみにDropboxは1ヶ月9.99ドルか、1年間一括払いで99ドルが50GBのサービス料金になっています。
(名村は50GB契約をしてつかっています)


そんなこんなんでZumo Driveを早速取りあえず無料版でつかってみました。

使ってみた感じで、一番違うのは、Dropboxはさっきも書いた通り、特定のフォルダにフォルダやファイルなどを作ったりすると即座に同期がされてしまいます。
ですが、Zumo Driveは明示的に更新を行わないと同期されません。

これは、個人的にはDropboxでの不満だった部分が分かりきった方法ではありますが、解消されていると思えました。



またストレージの考え方が、Zumo Driveは仮想的なドライブを増設するようなイメージになっています。


ここからがZumo Dirveの秀逸な所なのですが、Zumo Driveでは、ローカルに実体を持つ、と言うことが強要されていません。

どういう事かというと、実体をローカル環境に持つか持たないかの設定を行う事ができ、実体を持ちたくない場合には、「キャッシュ」という形でファイルのアイコンが見えているだけ、と言うことになります。

つまり、どんなファイルがあるかはすべて見えるけれども、それらの一部は(もしくは全部が)ローカルのストレージにはダウンロードされていない、されない、という事です。


これによってマシン環境によって、特定の必要なファイルだけを実体としてダウンロードし取得、それ以外はキャッシュ情報だけを持つ、と言うことができ、ローカルストレージと接続回線のトラフィックの有効な使い方が出来ると言うことになります。

名村は以前ASUSのEee PCの一番初期のモノを買ったのですが、ストレージ容量の関係でDropboxでの利用を断念してしまいました。
(件のEee PCは友人にあげちゃったので、既に手元にはありませんがw)

そして今実は虎視眈々と先日のVAIO Type PのWANモデルを狙っているのですが、「またDropboxで同期かぁ・・・・。でもType Pで同期したいのは、違うんだよな・・・・」と思っていました。

もちろん、それは自宅のMac miniの中のParallelsのWindows(ややこしい)で同期を取りたいニーズに近いものでした。


キャッシュに割り当てるローカルストレージの容量は、ユーザーが専用のクライアントソフトの設定から変更が出来ます。

もしも、利用しているZumo Driveのストレージサイズよりローカルストレージの容量が大ければ全部のデータのキャッシュがローカルに保存されます。

逆に利用しているZumo Driveのストレージサイズより、ローカルストレージの割り当てサイズが少なければ、ユーザーが指定したファイルや、よくアクセスされるファイルがキャッシュされるようです。

一応これらの場合に気になるセキュリティ的な部分は各マシンにインストールするクライアントとZumoDriveのサーバとの間は一般的なSSLでの通信になっているようです。


長々と書いたのですが、「常に同期が取られる」ものと「希望した時に同期を取る」というのは、使い方の違いになってくると思います。

現在の名村の使い方で言えば、「常に同期を取る」必要性というのは実は殆どなくて、ある特定のいくつかのファイルについては、常に同期を取っていたいのですが、それ以外は、取得したい時に取れればいい、というのが実感です。

もちろん「取りたい時にネットワークに繋がっているのか?」という問題は常に背中合わせにあるわけです。

ただ、現在の通信環境の低価格化と高速化はこの先止まる事はまだしばらくはないでしょう。
実際名村も(いくつかの条件が揃ったからなのですが)VAIO Type Pの購入には、Docomoと契約をしてWANモデルで購入を考えています。

その場合に、大げさではありますが、インターネットとの通信断絶はほぼ無くなると思われます。
(それが良いのかは個人的には多いに疑問なのですがw)

そうなった時にその回線速度がある一定以上見込めるのであればローカル環境に管理すべきファイルを置いておく必要は全く無く、むしろ壊れる可能性を常にはらんでいる物理的なローカル環境のストレージにおいてある方がリスクがあるのではないかなぁ・・・・と思っています。

実際にはローカルストレージは現在テラバイト級のHDDの価格が壮絶に下落していたりしますので、ローカルHDDとSATAによる通信速度と容量と、常にお金を払い続けなくてはならずある程度の速度であってもネットワークを介したもの・・・・ってのはもしかしたら技術者さん的には思う所があるのかもしれませんが、名村的には段階的にネットワークストレージへ移していってもいいのかなぁ・・・と思っています。

と言うことで、まだZumo Driveそのものは招待制らしいのですが、ネット媒体のあちこちで人数限定ですが、結構インビテーションを発行してくれているようです。
もし利用をしてみようと思われている方は、「“すべてクラウド”も間近!? 「ZumoDrive」を使ってみた - @IT」とか「クラウドストレージサービスのZumodrive、ひと味違う同期システムを搭載 -」の記事をよく読むと招待コードがあるみたいです(謎)

あとは、取りあえずの有料ストレージをどれぐらいにするかだなぁ・・・・。
いま円高なので、出来れば年間一括とで支払いたいのになぁ・・・、ドルを買っておこうかなw


関連リンク


ZumoDriveのまだちょっと怪しいところ(トラブル事例) 2009/2/4

著者・名村晋治のプロフィール

名村晋治

株式会社サービシンク

代表取締役 / テクニカルディレクター

名村晋治

不動産業界に特化したWebサイト制作・システム開発をおこなうサービシンクでプロデュース、ディレクションからテクニカル・ディレクターまでを担当。
元プロの声優であり、Webディレクターとして22年のキャリアを持つ。
(詳細は下の「詳しいプロフィール」をクリックしてみてください。

Webブランディングの入門教科書」、「変革期のウェブ」を毎日コミュニケーションズから出版してます。

詳しいプロフィール

大学二年生の96年からWebの制作集団ネイムヴィレッジを主催。
大学卒業の99年までの間に100社ほどのサイト制作の企画、ディレクション、デザイン、Perlでの開発、マークアップに携わる。
大学卒業と同時に俳優になるために上京し俳優修業開始。
2000年からは俳優修業の傍ら不動産検索サイトHOME'Sを運営している株式会社LIFULL(旧:ネクスト)に合流。
俳優としては、舞台演劇、プロの声優としても活動したが最終的30歳を目前に足を洗う。

2005年に株式会社LIFULLが自社媒体に注力するためSips業から撤退する事をきっかけとして、代表の井上とシェイクハンドをして退社。

2005年から株式会社ソナーに合流し取締役なども歴任し不動産業界のサイト制作のディレクションからフロント実装を担当。

2010年1月12日から株式会社サービシンクを立ち上げ、代表取締役に就任。
不動産業界に特化したサイト制作のアートディレクション~HTML実装設計~システム設計のすべてに携わるジェネラリスト。
基軸としてはクライアントの商売に寄り添うために、徹底的に思考を巡らせるためのディレクションを行う。
Webブランディングの入門教科書」、「変革期のウェブ」を毎日コミュニケーションズから出版してます。

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