Webブランディング

MS曰く「最大のライバルはGoogleではなくIBM」

ITmediaで「最大のライバルはGoogleではなくIBM」――ビル・ゲイツ会長といったニュースが出ていた。

この中でビルゲイツ氏の言葉として、


 「人々は、当社の数ある競合の1社ばかりに関心を注ぎがちだ。昔からそうだった」

という物が、あるが、これはまさに言いえて妙だと思う。
今のさまざまな生産活動の中で競合会社が一つだけなんて事は稀有な事だ。
ただ、人間の頭の処理的には、別の言い方をするならば扁桃体に訴求する書き方として、善と悪、AvsBといった構図にしてしまうのが一番分かりやすく受け入れやすいからだ。

しかし、その中でやはり凄いと思えるのは、ビル・ゲイツ氏が、


Googleがナンバー1でナンバー2はAppleだ。Nokiaやソニーなどには悪いが

と認めてしまっている事だ。
一企業の代表であり、広告塔であり、創業者が、自社が世間的には誰もそうと認めていても、自社が劣っていると言い切ってしまうのは日本でなかなかないのではないだろうか?

こういう企業の姿勢は恐らくMicrosoftのブランディングをする際に、一つの印象をユーザー側に提供することが出来ると思う。
この場合、自分が感じるものとしては「潔さ」であったり「どこかしらの余裕」、そして「決意」といったものだ。

マイクロソフトの製品の全てに満足をしている人は居ないと思うが、使わなければ世の中の多くのビジネスパーソンは何も出来なくなってきてるのも事実だと思う。

そんな中使っているものが一過性ではなく、未来に渡って使い続けるものを提供している場合、その会社そのもののブランディングの方向性とそこから喚起されるもののコントロールは重要な経営資産と考えるべきだ。


 「当社はいたってシンプルだ。なぜなら30年前、私たちはソフトウェア企業であると言った――そしてこれから5年後、10年後も私たちはソフトウェア企業であると言い続けるだろう」

そして何よりユーザーに明確にブランド・プロミスを提供しているのはビル・ゲイツ氏のこの言葉だ。
マクロソフトは多くのプロダクト・ソフトウェアを提供している巨大企業である認識は多くの人の中にある。

人によってはビジネスツールの提供者であり、人によってはコンシューマーゲームのハードウェア提供者だと思う。
となったとき、ユーザーは深いところで「結局マイクロソフトは自分に何を提供してくれるのか?」、そして「それは自分のためになるのか?」といった疑問を持つ。

それへの明確な答えを端的に伝えている。
これこそが企業(情報の提供者)がユーザー(情報を享受する側)へもっとも明確にしなければならないブランドプロミス(約束)であり、この姿勢は多くの企業が見習い、自社はどういったことをユーザーに提供していくのか、それをユーザーに分かる言葉で端的に語れるようになっていかなければブランド構築はなしえないのだと思っています。


著者・名村晋治のプロフィール

名村晋治

株式会社サービシンク

代表取締役 / テクニカルディレクター

名村晋治

不動産業界に特化したWebサイト制作・システム開発をおこなうサービシンクでプロデュース、ディレクションからテクニカル・ディレクターまでを担当。
元プロの声優であり、Webディレクターとして22年のキャリアを持つ。
(詳細は下の「詳しいプロフィール」をクリックしてみてください。

Webブランディングの入門教科書」、「変革期のウェブ」を毎日コミュニケーションズから出版してます。

詳しいプロフィール

大学二年生の96年からWebの制作集団ネイムヴィレッジを主催。
大学卒業の99年までの間に100社ほどのサイト制作の企画、ディレクション、デザイン、Perlでの開発、マークアップに携わる。
大学卒業と同時に俳優になるために上京し俳優修業開始。
2000年からは俳優修業の傍ら不動産検索サイトHOME'Sを運営している株式会社LIFULL(旧:ネクスト)に合流。
俳優としては、舞台演劇、プロの声優としても活動したが最終的30歳を目前に足を洗う。

2005年に株式会社LIFULLが自社媒体に注力するためSips業から撤退する事をきっかけとして、代表の井上とシェイクハンドをして退社。

2005年から株式会社ソナーに合流し取締役なども歴任し不動産業界のサイト制作のディレクションからフロント実装を担当。

2010年1月12日から株式会社サービシンクを立ち上げ、代表取締役に就任。
不動産業界に特化したサイト制作のアートディレクション~HTML実装設計~システム設計のすべてに携わるジェネラリスト。
基軸としてはクライアントの商売に寄り添うために、徹底的に思考を巡らせるためのディレクションを行う。
Webブランディングの入門教科書」、「変革期のウェブ」を毎日コミュニケーションズから出版してます。

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