仕事の雑感

Web2.0って儲かるんですか?

CNETで面白い記事を見かけました。

Web 2.0、ベンチャーキャピタルを悩ませる理由

どうやら、ベンチャーキャピタル(VC)にとってはWeb2.0というのは美味しい出資先ではないらしいですね。
理由が「Web 2.0企業は最初から利益を出しているので、投資のしようがない」という事らしいのですが、これ、本当でしょうか?
確かにWeb2.0系の技術としての代表格の「Flickr」「Del.icio.us」をyahoo!が買収したというのは、目新しいし、開始一年程度のサービスがここまで爆発的に広がったというのも一つの理由だろうと思います。

けど、Web2.0という言葉は昔の「マルチメディア」と同じようにとは言いませんが、概念を表す言葉でしかなく、最終的にサービスをどうしていくか?って事だと思うんです。
って事で言えば、必ずしも「Web2.0だから儲かる」って図式は当てはまらず、ユーザービリティのいいサービスを提供する事を前提にサイトを作り、その技術がたまたまAjaxに代表されるようなものでWeb2.0にカテゴライズされたものが、流行ったという事でしかない気がするんですよ。

別にWeb1.0(謎)でもいいサービスであれば、yahoo!は買いにくると思いますしね(笑)
VCも、大きくしてガッポリってするつもりなら、Web2.0だからって事ではなくて、そこのサービスって何やねん?って視点で考えればなぁ。

なんて書いていますが、VCがそういうのを見ているのは百も承知。
あくまで記事が「VCがWeb2.0サービスの企業への出資に苦戦」って表面をなぞらえているからそういう風に見えてくるだけですね。

ただ、別の理由で出資しにくいだろうなぁ、とは思います。
確かにサービスの目指すところはあるものの、Web2.0の特徴の一つは「永遠のβ版」。
正式版でないものでリリースして、サービスにはなっているのだが、それがどれくらいの収益をもたらすか、VCは判断するのがとても難しいだろうと思う。

どちらにしてもWebはサービス。
お客様の心を掴むか否かが勝負の分かれ目。

ってブランディングの話はまたいずれまとめてドカンと(謎)


名村晋治のプロフィール

Webディレクター 名村晋治

株式会社サービシンク

代表取締役 / テクニカルディレクター

名村晋治

1996年よりWeb制作に携わり、キャリア28年目のWebディレクター

2010年に不動産業界特化のWeb制作会社「サービシンク」を設立して、今も現場でディレクターとしてPMをしています。

詳しいプロフィール

大学在学中の1996年「Web制作集団ネイムヴィレッジ」を設立し100社を超えるサイト制作の企画、ディレクション、デザイン、マークアップ、システム開発に携わる。

2000年不動産検索サイトHOME'Sを運営している株式会社LIFULL(旧:ネクスト)に合流。
2005年からは都内のWeb制作会社に合流し取締役を歴任。同社ではフロント実装からディレクションまでを担当。

2010年東京のWeb制作会社・ホームページ制作会社、株式会社サービシンクを立ち上げる。 不動産業界に特化したサイト制作の、アートディレクション~HTML実装設計~システム設計のすべてに携わるジェネラリスト。基軸としてはクライアントの商売に寄り添う為に、徹底的に思考を巡らせる為のディレクションを行う。

Webブランディングの入門教科書」、「変革期のウェブ」を「マイナビ出版」から出版。

2000年から「Webディレクター育成講座」を独自開催し、40時間のカリキュラムを通し「仕事を回す事ができる」Webディレクター育成手法には定評があり。
首都圏のみならず地方でも講座実施、参加者は延べ700人を超える。 もう一つのキャリアとしてプロとして舞台俳優、声優。 1996年から養成所に通い始め2004年に廃業するまでの間はWebディレクターと二足のわらじでの活動。

俳優としては、東京の小劇場でシェイクスピアやマリヴォーといった古典を中心に舞台に出演、また声優としては大きく活躍できる程ではありませんでしたが、NHK海外ドラマや、洋画等、ゲームでの声優を行っていました。

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