「Web2.0はカネにならない」by ひろゆき氏
2006年12月01日
ITmediaの記事でひろゆき氏が言っていますね。
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0612/01/news015.html
僕は昔からWeb2.0はサービスではないって延々言ってきたので、物凄い同意というか、ある意味やっとネームヴァリューのある人が言ってくれるようになったかと。
「Web2.0という言葉で投資を集め、他人から金を預かってビジネスをするならいいが、お金払わないユーザーをいくら集めても金にならない。(Web2.0的と呼ばれるSNSなどの)サービスは商売に向いてないと思う」――Web2.0に関する見解を聞かれたひろゆきさんはこう断じる。
この括弧の中はかの岡田有花さんの補足だろうが、「Web2.0的」と表現するからには、「Web2.0」とは何なのか?ってのをWeb2.0信者は語るべきだと常々思っている。
「的」ということは、限りなく近いが本質ではないという風に感じられて仕方なく、昔の「これからの時代はマルチメディアですよ」と言っていて「では『マルチメディア』とは何?」と言われると何も返答が出来なかったのとそっくりだ。
結局マルチメディアも「概念」でしかなく、具体的な何かではない。だからその言葉も残っているような残っていないような・・・・状態になっている。
Web2.0も同じく概念であり、サービスを提供して、ユーザーから対価を受け取る事を前提にしているのであれば、声高に「Web2.0(的)」を連呼する以前に自分のところのサービスは何?という部分を考え直した方がよっぽと収益は上がるはずだと思う。
週明けの月曜にも某社[謎]で「サービスとは何?」「お客様の心はどこにある?」といった事を軸に「Webサイトを中心としたブランディング」についてセミナーをさせていただくのですが、言っている事は97年ごろから何も変わっていない。
それは(商用であるのならば特に)Webサイトとはサービスであり、問題解決のツールというのが基盤にあるからだ。
だからそれを前提にした構築を行う限り、運用段階に入っての(意識的にしろ無意識(無知)的にしろ)人為的な崩壊以外、Webサイトが悪くなることはないと個人的には考えています。
ひろゆきさんは「暇で可処分所得も低くて若い人は集めるのが簡単だから、そういうサイトがユーザー数を出すとすごそうな感じがするが、そういうサービスはすでに過当競争。ぼくは、実生活に役に立つこととか、知識が得られるとか、便利であるとかそういうところで、ニッチに細々と、可処分所得の高い人を狙ってやっていきたい」とした。
人数を集めることは、企業戦略の一つではあると思うので、完全否定はしないが、「商売するなら年配の人をターゲットにするほうがいい」と言われたりするのは、このことを意味しているのだろう。
可処分時間も長ければ可処分所得も高いわけで、こと商売だけを考えるなら王道だろう。
細々なのは困るけど、可処分所得が低いユーザーを一気に集めたモバゲーが今後どのように展開していくのかは、mixi同様たのしみなところではある。