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Webサイトの中で「住所」をどこに書くか?

Where is a Address?

Where is a Address?

先日あるセミナーの受講をしようと思い、開催場所が全く土地勘が無いため、その会場の住所を調べていました。ありがたいことにセミナーサイトからはリンクされていて、そのサイトには簡単に辿りつけました。

住所情報が見つからない!!

青森市文化観光交流施設 ねぶたの家 ワ・ラッセ

会場はどうやらその界隈では大きな公共施設です。
で、そのサイトで住所情報を探したんです。

すると・・・「トップページ」・・・「ワ・ラッセについて」・・・「アクセス」・・・と「住所情報」が書かれていると思われそうなページのどこにも住所がありませんでした。


ワ・ラッセ「アクセス」ページ

ワ・ラッセ「アクセス」ページ

ね?「アクセス」のページなのに、住所情報がないでしょ?

で、結局1ページずつ開いていってみて、住所情報が存在していたのは「お問合せ」ページでした。


ワ・ラッセお問合せページ

ワ・ラッセお問合せページ

ある程度の公共施設のサイトで「お問合せ」のページに「住所情報」がある、というのは、名村個人の感覚で言えば「分からない」というものでした。

恐らくWebサイトが一般的になってきた時に、ユーザ側の意識の中に、ナビゲーションのタイトルから連想されるその中のコンテンツというのは、なんとなくデファクトスタンダードなものがありえると思います。

インタラクション系のサイトだったら、あるべきところにない、ないと思ったところにある、というのはそれ自体がコンテンツです。

ただ、公共施設においては、「あると想像される場所」に情報が存在していてもらいたいはずです。

このサイトでこんな事はなぜおこったのか?

このサイトをみていて、先んじてFacebookにも思わずPOSTしてしまったのですが、そこでのコメントもしかりですが、ここで発生したことって、Web制作者にとっては示唆のある内容と思います。

要は、

ある程度大きな施設だし、地元では知らない人がいないし、住所情報なんて今さら調べなくても駅前にデカデカとある施設だし。

この感覚が、この情報を掲載する場所を決定した人、それは恐らく制作者でしょう、その人の頭にあったのだと思うんです。

要は「住所情報はそれほど優先度が高いものではない」ということです。
ただ、サイトの機能としては必要だったんでしょう。

アクセスの中にあった「googlemapはこちらから」というリンク(これもFacebookのコメントで指摘されるまで名村はそもそも見つけられていなかった)の先のページには住所情報があったです。


ワ・ラッセから貼られているGoogle Mapのページ

ワ・ラッセから貼られているGoogle Mapのページ

確かにGoogle Mapでは吹き出しにテキスト情報を出せます。
ではここに住所情報がある理由を逆算してみます。(正解ではないかもしれませんが・・・・)

  1. 地図はやっぱりGoogle Mapでも表現したい。
  2. Google Mapにはピンを立てよう。
  3. ピンを建てるなら、通常のGoogle Mapみたいに吹き出しに情報を載せた方が分かりやすい(かっこいい?)よな。
  4. ・・・(Google Mapにピンを立てて吹き出しを出す方法をググる)
  5. 掲載する情報は、施設名と住所かな。

これは名村の推測でしかありません。
でも、このサイトではどうかは分からないですが、日本中のサイトでこの思考で「Google Mapを使うんだから・・・」という、ツールを使うことが最初の目的になっていているページやコンテンツは結構あると思います。

考えるべきは、その情報がどこにあるべきか?

別途書きますが、今長谷川恭久さんに弊社サービシンクに来ていただき自社内セミナーをしてもらっていますが、そこでお話をされていることと全く同じで、我々ディレクターがサイトの構成や情報の配置場所を考える際、まず考えるべきは「その情報がどこにあればいいか?」です。

名村のセミナーでは昔から「Webサイトはユーザの問題解決ツール」と捉えてお客さまにお話をしてきました。

と考えると、アクセスのページに住所情報はやっぱり「あって欲しい」と思うコンテンツだと思いますし、そもそも公共施設であれば、トップページ、また全ページに共通したフッタなどのエリアに掲載されていて欲しい情報だと思われる訳です。

最初のきっかけは私的な場所の検索が発端になっていて、しかも特定の公共施設を事例とはいえ吊るしあげてしまったので、その点については是非改善していただきたいという期待を込め謝罪をするとともに、この「コンテンツ」「情報」は「サイトのどこに存在するべきか?」という視点を我ながら忘れないようにしていきたいと思います。


著者・名村晋治のプロフィール

名村晋治

株式会社サービシンク

代表取締役 / テクニカルディレクター

名村晋治

1996年よりWeb制作に携わり、キャリア25年目のWebディレクター

大学在学中の1996年「Web制作集団ネイムヴィレッジ」を設立し100社を超えるサイト制作の企画、ディレクション、デザイン、マークアップ、システム開発に携わる。

2000年不動産検索サイトHOME'Sを運営している株式会社LIFULL(旧:ネクスト)に合流。
2005年からはWeb制作会社に合流し取締役を歴任。同社ではフロント実装からディレクションまでを担当。

2010年株式会社サービシンクを立ち上げる。 不動産業界に特化したサイト制作の、アートディレクション~HTML実装設計~システム設計のすべてに携わるジェネラリスト。基軸としてはクライアントの商売に寄り添う為に、徹底的に思考を巡らせる為のディレクションを行う。

Webブランディングの入門教科書」、「変革期のウェブ」を「マイナビ出版」から出版。

2000年から「Webディレクター育成講座」を独自開催し、40時間のカリキュラムを通し「仕事を回す事ができる」Webディレクター育成手法には定評があり。
首都圏のみならず地方でも講座実施、参加者は延べ700人を超える。

詳しいプロフィール

もう一つのキャリアとしてプロとして舞台俳優、声優。 1996年から養成所に通い始め2004年に廃業するまでの間はWebディレクターと二足のわらじでの活動。

俳優としては、東京の小劇場でシェイクスピアやマリヴォーといった古典を中心に舞台に出演、またNHK海外ドラマや、洋画等、ゲームでの声優を行っていました。

俳優時代の経験を活かし、演劇の訓練メソッドを利用した「コミュニケーションスキル」向上を目指したセミナー・研修も実施しています。

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