Webブランディング

ブランディングを考える企業担当者の知っておくべき「被リンクとブランディングの関係」

先日の住さんの取材を受けるにあたって、住さんからのお題について自分なりにまとめたものがありますので、それをあげてみたいと思います。

一つ目のお題は「被リンクとブランディングの関係」について。

名村にとって「ブランディング」とはユーザーの中に植えつけていく経営資産である、と考えてます。
つまり、その企業の提供しているブランドプロミスがユーザーに浸透した結果として、ユーザーにとって何か必要な時にその企業名、もしくは何か特定サービス名からその企業名であったりのブランドを連想してもらう為のスイッチを、ユーザーに埋め込む作業といっても良いと思います。

ただ、現在「ブランディング」を行う上で、どうしても旧来のロゴやCIとかもっと漠然とした「ブランドを作る」というイメージばかりに考えがいっていて、「ブランディングの結果としての被リンクの取得」との関連を、ブランド構築の段階で連想出来ている企業は未だ殆どないのが現状だと思います。

SEOにおいて現在最重要といってもいい「被リンク」とは、とりもなおさずユーザーが「また見たいと思う」、もしくは「引用や補足・充足に足りえるコンテンツ」がそのページの中にあるからだ。

つまりSEOはマークアップがどうこうというより、最終的にはコンテンツやコンテキストが重要だというのは、大昔から何も変わらない点である事を示している。

しかし、大手の企業ではコンテンツやその前段階としてのコンテキストの重要さを考えるようになったのに対して、恐らくSEOをやっと考えるようになった中小規模の企業が「ユーザーとは?」を意識したコンテンツを作る事がまだまだ出来ていないのが現状だろう。
正確には「ユーザーとは?」を見たコンテンツを作る事への「費用対効果」を認識できていない。

多くの企業の方はも、一度家に帰ればユーザーになるわけで、本当に「ユーザー視点」が分からない人はいないはずだし、そのユーザー視点がどういうものが分からない方は拙書「Webブランディングの入門教科書」を読んでいただければ記述をしています。
また、先に書いた中小規模の企業の方も、ユーザーが求めているのはなんとなくでも、ちょっと真剣にWebサイトを考えれば理解は出来るし、理解しようともする。
ただ、それがいわゆる「企業」のこれまでやってきた経営活動とは全く事なっている事が往々にしてよくあるのではないだろうか?

具体的には製品情報以上のセンシティブな情報を掲載したり、自社のサービスの明らかに劣っている点を掲載したり、直接購買には結びつかないかもしれないが、スタッフブログを掲載する、といった点だ。

これらの点でについて、企業側の担当者の方とお話をすると、こういった答えが返ってくる。

・ユーザーを見れば、ぼろが出る。
・ユーザーを見たコンテンツは、社内のパンフレットには書いていない。
・ユーザーだけを見たら、仕事にならない。


全部が、とは言わないが「ユーザーに迎合する」事と「ユーザーにファンになってもらう」という事の切り分けが、今の日本の企業に出来ていないのが、解決するに当たって一番困難な点である。

現在のWebサイトの構築で「SEOを考えるならば」被リンクを獲得するのは、恐らく最重要であろうし、それが出来ればどれぐらいの効果があるのかも分かっているのに「被リンクを得られるコンテンツ」を作る事には消極的なのだ。

ただ、名村は、


 被リンクの取得=SEOの向上=売り上げの向上=経営資産の向上=ブランド力向上

となると考えてきました。
となれば逆も真なりで、ブランディングを考えてWebサイトを経営・設計・運用するのであれば、最終的に被リンクが取得できなければならないし、被リンクを取得できる方法を考えるのが必須になっている、とクライアントの方に説いています。

名村にとってはさっきの図で=で結びついていくという流れで「ブランディング」と「被リンクの取得」は、鶏と卵状態だと思います。
それゆえどちらが先でも構わない。

現在自社のコンテンツやそれを生み出すコンテキストが優秀であり、それがユーザーの方向を向いているならば、被リンクを稼ぐ事は容易とは言わないが、困難ではないだろう。

では、どうするのか?
一番大事なのは、Webができた事で、「ユーザーが本来求めていた情報は何なのか?」がより具体的になってきている事を企業側が認識できるかどうか、という事です。
Webサイトを旧来のメディアと同じと考えている限り、恐らくWebサイトで被リンクを得るコンテンツを生み出す事は不可能だからです。

Webサイトができた事で、ユーザーは「比較」をする事が出来るようになりました。
その時、Webの中には同じ製品を比較検討するための情報はゴロゴロ出てくるようになりました。

その時、ユーザーはこれまでのメディアのいわゆる「広告」では満足してこなくなったのです。
そして求めるようになったのはよりセンシティブな情報であり、深く突っ込んだ情報、あとは人のアイデンティティを満足させる事が出来る情報、という事なのだ。

これを意識したコンテンツを作成する事で、恐らく可読性は圧倒的にあがってくる。
その上でバイラルに繋がったりすることもある。


名村にとってセミナー等で紹介させてもらっているサイト例


東京R不動産
雑貨店「アンジェ」

そして今回の名村のこのエントリーで上の二社の被リンクは見事稼くことが出来たわけです。
しかし、それはやはりサイトの中身の情報がすばらしい、もしくは実際の接客等での対応が心底素晴らしいと思えたからに他なりません。

企業側は声高に「安全」や「安心」をうらうのではなく、それを実感体感してもらうためのコンテンツを考え、具体的な文字や言葉に落とし込まなければならないのです。しかも出来るだけ簡単で短い言葉に!

それは事業の中でもう一度自社のサービスを考え直すことを行えるか行えないか、という事になってきます。
やっぱり「Webブランディングの教科書」の中で名村が書かせていただいた事に繋がってくると考えています。

そういった部分の構築をずっとさせていただいた訳ですが、あと2つのお題の、


「コミュニケーションと被リンクの関係」
「検索からのビジターに対するマーケティングプランなど」

については明日からまたアップさせていただきます。


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著者・名村晋治のプロフィール

名村晋治

株式会社サービシンク

代表取締役 / テクニカルディレクター

名村晋治

不動産業界に特化したWebサイト制作・システム開発をおこなうサービシンクでプロデュース、ディレクションからテクニカル・ディレクターまでを担当。
元プロの声優であり、Webディレクターとして22年のキャリアを持つ。
(詳細は下の「詳しいプロフィール」をクリックしてみてください。

Webブランディングの入門教科書」、「変革期のウェブ」を毎日コミュニケーションズから出版してます。

詳しいプロフィール

大学二年生の96年からWebの制作集団ネイムヴィレッジを主催。
大学卒業の99年までの間に100社ほどのサイト制作の企画、ディレクション、デザイン、Perlでの開発、マークアップに携わる。
大学卒業と同時に俳優になるために上京し俳優修業開始。
2000年からは俳優修業の傍ら不動産検索サイトHOME'Sを運営している株式会社LIFULL(旧:ネクスト)に合流。
俳優としては、舞台演劇、プロの声優としても活動したが最終的30歳を目前に足を洗う。

2005年に株式会社LIFULLが自社媒体に注力するためSips業から撤退する事をきっかけとして、代表の井上とシェイクハンドをして退社。

2005年から株式会社ソナーに合流し取締役なども歴任し不動産業界のサイト制作のディレクションからフロント実装を担当。

2010年1月12日から株式会社サービシンクを立ち上げ、代表取締役に就任。
不動産業界に特化したサイト制作のアートディレクション~HTML実装設計~システム設計のすべてに携わるジェネラリスト。
基軸としてはクライアントの商売に寄り添うために、徹底的に思考を巡らせるためのディレクションを行う。
Webブランディングの入門教科書」、「変革期のウェブ」を毎日コミュニケーションズから出版してます。

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