Webディレクション

予実(よじつ)の管理

予測と実際の差異をつかむ


これはWebプロデューサーだから、という訳ではなく、Webディレクションもそうですし、最終的にはプログラマやコーダー(マークアップエンジニア)、デザイナにとってもとても大事な感覚だと思いますが、とかくプロジェクト全部の管理をしなければならないWebディレクション・Webプロデューサーにとってはどれだけ適正な時間を推測できるのか?って所は大事な感覚だと思います。

というのは、この判断と管理で実際に利益率が大きく変わってくるからです。
Webディレクションを行う以上、お金の管理までその仕事の範囲は入っています。

となると、プロジェクトをする人の能力がどれくらいで、どれくらいの時間なら出来るのか?って事が分かっていなければなりません。

仕事の内容と同時にそれが分かれば完璧な見積もりがかけるわけです。

Webでよく言われる「見積もり」の事はまた別で書くとしまして、Webでこの見積もりは実際にはほとんど人件費となってくる訳です。

となった場合、予実の管理次第で利益が変わってる、というのが分かるはずです。
ですので、その意味でも予実の見込みと管理が出来る能力はWebディレクションを行う上でかなり大きな能力になると思います。


最も大変なのは自分自身の予実の管理

次に個人としての問題も出てきます。

Webの仕事で、いくらプロジェクト形式であっても、一人の人が一つのプロジェクトだけにかかりきりになれる制作会社さんはほとんどないと思います。

僕自身もWebプロデューサーとしての仕事もすれば、Webディレクションもしますし、コーディングから、簡単なページであれば絵も書きます。
下手をしたらperlやPHPでCGIも書きます。

そういう関係で自分がメインで動かしているプロジェクト以外にも細かい仕事や、プログラマなんかと純粋な技術的な話をしていたりして、どんどん時間は過ぎていきます。

その時、実際に作業をしている「時間」単位では予実は変わっていないのですが、「日」ペースでの予実は大きくずれ込んだりしてしまう場合が往々にしてあります。

これが一番の問題で、遅れるからといって他部署の人や、細かい仕事を「やってられません」と言えないのも会社という組織であり、それを見越して、「時間」ベースでの見積もりと「日」ベースでのスケジューリング、その両方をクライアントとの話し合いで納得してもらうのも大きな問題の一つとなってきますね。


名村晋治のプロフィール

Webディレクター 名村晋治

株式会社サービシンク

代表取締役 / テクニカルディレクター

名村晋治

1996年よりWeb制作に携わり、キャリア28年目のWebディレクター

2010年に不動産業界特化のWeb制作会社「サービシンク」を設立して、今も現場でディレクターとしてPMをしています。

詳しいプロフィール

大学在学中の1996年「Web制作集団ネイムヴィレッジ」を設立し100社を超えるサイト制作の企画、ディレクション、デザイン、マークアップ、システム開発に携わる。

2000年不動産検索サイトHOME'Sを運営している株式会社LIFULL(旧:ネクスト)に合流。
2005年からは都内のWeb制作会社に合流し取締役を歴任。同社ではフロント実装からディレクションまでを担当。

2010年東京のWeb制作会社・ホームページ制作会社、株式会社サービシンクを立ち上げる。 不動産業界に特化したサイト制作の、アートディレクション~HTML実装設計~システム設計のすべてに携わるジェネラリスト。基軸としてはクライアントの商売に寄り添う為に、徹底的に思考を巡らせる為のディレクションを行う。

Webブランディングの入門教科書」、「変革期のウェブ」を「マイナビ出版」から出版。

2000年から「Webディレクター育成講座」を独自開催し、40時間のカリキュラムを通し「仕事を回す事ができる」Webディレクター育成手法には定評があり。
首都圏のみならず地方でも講座実施、参加者は延べ700人を超える。 もう一つのキャリアとしてプロとして舞台俳優、声優。 1996年から養成所に通い始め2004年に廃業するまでの間はWebディレクターと二足のわらじでの活動。

俳優としては、東京の小劇場でシェイクスピアやマリヴォーといった古典を中心に舞台に出演、また声優としては大きく活躍できる程ではありませんでしたが、NHK海外ドラマや、洋画等、ゲームでの声優を行っていました。

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