Webディレクション

セミナー中にメモを取るコト、取れるというコト

昨日、CPIで開催された「Supreme web for Designer「プロジェクト管理について」」というセミナーに行ってきました。
講師は名村の心の兄貴、ワンパク阿部さんです。
会場に到着したら参加者名簿的なものは無かったのかご覧になってなかったのか「そういうことする?(笑)」と阿部さんに言われました(笑)

セミナーの内容はめちゃくちゃ面白かったのです。
名村はいけなかったですが、CSS Niteでされたものに近いかと思います。(CSS Nite版は名村行くことが出来なかったので。あっ、そういえばCSS Niteで技術系じゃない回だったのはすごい久しぶりだったはず。その意味では羨ましかった>鷹野さん(謎))


閑話休題。
そのセミナーの内容は取りあえず、またの機会に書きますが、阿部さんがどうこうとか、今回のセミナー単体でどうこうではなくて、最近セミナー全般を受けていて個人的に思っていたことを書いておきたいと思います。

僕が知る限りCSS Niteが発端になっているような気がしていますが、最近のセミナーでは、

「セミナーで使ったスライドは(外部に出して問題が無い限り)提供します」

という流れが結構多くあります。

これ自体には何の異論も反論もありません。
むしろ「良い時代になったなぁ・・・」と思うぐらいです。

ただ、これが出てからセミナーで良くあるのが、「スライドは後でお渡ししますので、メモを取るより話の方を聞いてくださいね」というアナウンス。
僕はそのアナウンスを聞くにつれ、何となく「んんん?」というモノがありました。

というのは、セミナー中にメモを取るってコトをしなくて、本当に受講をしているその人は、自身の血肉になるのかなぁ?ということです。
名村個人で言えば、実は全く吸収力が異なっています。

環境要因で机が無いとかって事でメモが取れない時もあったりすると思います。
またセミナーの展開が早くてメモを取るのが追いつかない(スミマセン、名村がセミナーをする時もその傾向があると思います)という事があると思います。

でも、やっぱりメモを取らないと身にはなかなかなりません。
これはどちらかというと「備忘録としてメモを取る」事そのものではなくて、「メモを取るという事を通して、講師の話、スライドの内容を咀嚼して要約して、可視化(=文字化)する」事を通して記憶や経験に定着させているのだと思っています。

方法は名村は手書きの時もあれば、パソコンを持ち込んでいる場合もありますので、そこはあまりこだわっていません。
ただ、やっぱり「聞くだけ」というのは、講師の話がおもしろくて引き込まれても、「セミナーが終わった後の自分の経験や知識につながるか?」というタイムスパンで見ると、あまりに有益ではないというのが、名村の経験だったりします。

それよりは、「聞きながら、その話を元に解釈をして、自分の経験と照らし合わせ不足と思われ、かつ自分が必要と思われる情報を取捨選択して、重要なところをメモする」という方が遙かに頭を使っているし、集中も出来ています。

あと、日々の業務もそれなりに忙しい中でセミナーに行くわけですが、現実問題として、後から提供をされたスライド、音声を読み直す・聞き直すってのは物理的にほとんど出来なかったりするのが実際だったりしています。

じゃぁ、名村が取ったメモを後で見返しているのか?といわれると、それはマチマチです。
後で見返せるように、手書きの場合には以前ここでも紹介したノート術を使って素早く見返せるようにしていますし、PCなどでメモを取る場合も、Evernoteに情報を集約しておくようにして、後から見返せるようにしています。

ただ、どちらのメモの取り方にも共通しているのは、「その時、自分に足りないものを取捨選択した結果をメモ」しているので、読み直す機会はそこそこやっています。
先日も2、3年前にサイバーガーデンBizで受けた「プログラミング初心者のためのPHP講座」のメモを掘り返して読み直したりしていましたから。


で、そういった事を踏まえディレクターの仕事ってのを考えると、その多くが「決断をする」ことです。

もちろん慎重にその決断を検討しなくてはならない事も沢山あると思います。
一方で、決断をする権限を与えられている以上、瞬間瞬間での決断力、もっと言えば、決断をする為の判断力、そしてその前段での判断をする為の情報整理力、ってのはきわめて重要な能力だと思います。
そういう意味では、セミナーでメモを取るというのは、講師の話を聞きながら自分にとって重要な部分のメモを取りそれを可視化していく、という事であり、出来て当たり前ぐらいの事ではないかと思ったりしています。

もちろん、人によってそれぞれスタイルがあると思いますし、「セミナーのスライドが後日届いた時には必ず復習をしているんです!」という方も居るかと思います。

ただ、何にでも「自分にはどうか?」という視点を持って考えてみてもらいたい。
「メモを取らずに話に集中してくださいね」と言われてそのままそれを鵜呑みにしてしまうのではなくて、自分のスタイルってのを持った上で、「メモを取らない」のか「メモを取るのか」という決断をしてもらいたいと思ったりします。

でないと「いや〜、今日のセミナーはいい話が聞けた聞けた」で終わりかねないかと。
他人に迷惑をかけないのであれば、メモを取って何が悪いのか?と思っています。

名村のセミナーを受けた方はご存じかと思いますが「話を聞いて必ず自分の今の仕事に役に立てられる、と思える何かを持って帰ってください」といつもお伝えしています。
何となく最近の「スライドは後で提供するので、メモは取らなくて大丈夫ですから、話を聞いてくださいね」マジックにはまっている人が多いような気がしたので、書いてみました。

もしこれからセミナーを受ける方、真剣にやると結構頭が疲れますけど、セミナーも自分の貴重な時間と、場合よってはお金を出している訳ですが、一つも聞き漏らすまいという思いでメモを取ってみることをお進めします!


著者・名村晋治のプロフィール

名村晋治

株式会社サービシンク

代表取締役 / テクニカルディレクター

名村晋治

不動産業界に特化したWebサイト制作・システム開発をおこなうサービシンクでプロデュース、ディレクションからテクニカル・ディレクターまでを担当。
元プロの声優であり、Webディレクターとして22年のキャリアを持つ。
(詳細は下の「詳しいプロフィール」をクリックしてみてください。

Webブランディングの入門教科書」、「変革期のウェブ」を毎日コミュニケーションズから出版してます。

詳しいプロフィール

大学二年生の96年からWebの制作集団ネイムヴィレッジを主催。
大学卒業の99年までの間に100社ほどのサイト制作の企画、ディレクション、デザイン、Perlでの開発、マークアップに携わる。
大学卒業と同時に俳優になるために上京し俳優修業開始。
2000年からは俳優修業の傍ら不動産検索サイトHOME'Sを運営している株式会社LIFULL(旧:ネクスト)に合流。
俳優としては、舞台演劇、プロの声優としても活動したが最終的30歳を目前に足を洗う。

2005年に株式会社LIFULLが自社媒体に注力するためSips業から撤退する事をきっかけとして、代表の井上とシェイクハンドをして退社。

2005年から株式会社ソナーに合流し取締役なども歴任し不動産業界のサイト制作のディレクションからフロント実装を担当。

2010年1月12日から株式会社サービシンクを立ち上げ、代表取締役に就任。
不動産業界に特化したサイト制作のアートディレクション~HTML実装設計~システム設計のすべてに携わるジェネラリスト。
基軸としてはクライアントの商売に寄り添うために、徹底的に思考を巡らせるためのディレクションを行う。
Webブランディングの入門教科書」、「変革期のウェブ」を毎日コミュニケーションズから出版してます。

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