Web2.0に食指が働かなかった訳が・・・
2005年11月04日
ARK-Webの中野さんのブログを読んでいて、この直前に書いた「Web2.0に食指が働かなかった」訳がなんとなく自分なりに腑に落ちた。
自分もディレクションであったりプロデューサーとしてクライアント(今は自社以外、ちょっと前までは自社の営業や企画担当者)と話しているとき、Web2.0である必要性がないんです。
というか、Webはサービスです、というような伝え方をする事が多いのですが、その観点でWebの構築を考え、運営を考え、というクライアントがあまりにもまだ少ない。
理由としては分からなくもないですが、社内でのごたごたのが先であったり、予算であったり、よく分からない理由のスケジュールであったり、とりあえず作らねばならないのだ!という思いであったりが先にありきで、Webを使ってどうこうしていきましょう、というレイヤーでしか話が進まない。
ここで食っていっているのもそれはそれで事実なので、なんとも言えない部分もあるにはあるんだけども、Web屋としてはその先を考えて行きたいわけです。
1) 日本のWeb屋のサイトは、多くが未だ「Web1.0」。RSSフィードも出してないしCMSも使いこなしていない。コンテンツは会社案内やポートフォリオの域を出ていない。提供内容が堅苦しく、"Openness"というマインドが見えない。
2) インフラとしてのBlogosphereがこれだけ整ってきているのに、Blogを持っていない会社が多い。あったとしても開店休業状態(「Blogソリューション」を謳う企業さえ!)。つまり、「オンラインコミュニケーション」の経験値を溜めていない。
3) 企業内個人が立っていない。パーソナリティが見えない。
4) OSS(オープンソース・ソフトウェア)をサービスラインナップに加える企業は増えてきたが、その多くは使うだけ。開発コミュニティに参画し、なんらかのフィードバックや貢献をする企業はすごく少ない。
そういう意味では中野さんの「思いつくまま」とかかれていますが、これはかなり言いえて妙な表現だと思います。
そういう意味では多分昔から「サービスデザイン」を前提にWebを考えてきたのですが、それを伝えた上でWeb2.0をどう自分の作るサービスに乗せていくか?という事を考えていかなければならないのはWeb標準ともまた同じで、それはそれで楽しくもあり、苦しくもあり。
にしても見えていない部分が多すぎるので、もうちょっとちゃんと考えていかないとと思いをメモ。