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学生向けのWeb業界で働く為のマインドとクリエーターとして求められる人材像の法則

最近学生の人に「Web業界で働くにはどうしたらいいですか?」といった質問を何度か受ける機会がありました。

そこで思い出したのですが、以前あるクライアントの方から「いいバイトを採りたいんだけど、基準とかよく分からないんだけど、どうしたらいいだろうか?」といった質問を受けたことを思い出しました。

今日はそんな事を書いてみたいと思います。

まず学生の子には大体そのような質問を受けた時には、こういっています。

「どんな所でもいいから制作会社に入って3年頑張ってみて。昔の人の言っている『石の上にも3年』ってのは嘘じゃなくて、3年居るとその会社のスキームとか良いところ悪いところが見えてくる。でもその前に辞めちゃうとそれが分からないままになるよ」

と。
まぁ、あとは最近だったら「うち(=サービシンク)に来て、一緒に働いてみたらどう?全部OJTで教えるよ?」とも言いますが(笑)

これって結構当たっていると思っていて、役者時代にもそうだったのですが、「ふつーにやらされた事をしているだけの人の1年は、真剣に(問題意識を持って)頑張れば半年で追い越せる。2年なら1年で」というのが根底にあります。
実際に役者時代にも、僕らの同期の連中は一年先輩をバンバン追い抜いて行きましたから。


ただ、その「真剣に問題意識をもって」って部分が今度はクライアントから言われた「良いバイトを見つけるのには?」の部分にも触れてきます。

真剣に頑張るってのも結構難しくて、「やらされた事を一所懸命に言われたとおりする」ってのも有る意味「真剣に」頑張っている訳です。

でもこれでは「やらされているだけ」で「成長」に繋がるかどうかは微妙です。
その時に必要になってくるのが、

「今やっている事はこのやり方でいいのだろうか?」
「今やっている事は何に繋がっているのだろうか?
「今やっている事をもっと最適化する方法を考えればどれだけコストが安くなるだろうか?」


といった問題意識を持っているか、持てるか?がかなり重要になってきます。

この意識があれば「このアプリの使い方で一手間減らす方法はないだろうか?」という事も考えると思いますし「プロジェクトってどうやったら円滑に回るのだろうか?」って事も考えが進んでいきます。

そうなれば同じ仕事をしていても人より多くの事を「吸収」することが出来るようになります。


仕事は基本的に「出来る人」の所にどんどん回っていきます。それは「1を言って10を分かってくれる」から任せていて安心だからです。

そして「これはどうしたら最適化出来るだろうか?」という意識を持っている人には「仕事を任せてみよう」とも思えてくるものです。

プロジェクトマネージメントってのは今ちょっと考えるところがあって、この後プロマネのエントリーを続けようと思っていますのでそこで話しますが、最適化を考えられる人は、その後に「リスクを考える」事が出来るようになってきます。

リスクが見えてきたらプロマネの半分は上手くいくようなものになります。
そして仕事が任せられるようになれば経験値はドンドン上がっていきます。

つまり最初に「クリエーターとしてもっと上を目指す気概」があるかどうか?ってのが一番重要な要素になってくるわけです。

その意識を持っていて、さらに持ち続けられる事、持ち続けられる環境にあることがすごく重要になってきます。

その部分を見えるようになるためにも「石の上にも3年」が必要だと思うのです。
学生の子が社会人になった時には知見もまだまだ狭く、目の前の上長や先輩がやっている事や、その真意、奥にある意図などがなかなか見えません。

それを見抜いてそこが自分の求める場所かどうかはその後に決めればいいと思います。


さて、クライアントの「いいバイトを見つけるには?」って部分はこれまでに書いた部分をどうやって見抜くか?ってところに掛かってきます。

学生の子を「バイト」で雇う場合には確かに「より上を目指して」ってのは難しいと思います。
僕もそうでしたから(笑)

でも、これから学生の数が減ってきて、また中には「いわれた事だけでは困る」といったアルバイト職が増えてくると思います。

その時に「より高給」なバイトにありつくためには、上で書いたような「どうすれば」といった意識を持照るようになることが大事だと思います。

逆にアルバイトを雇用したいと思っているオーナーさんはその点をどれだけその人から見抜けるか?って事が重要になってきます。

その点を話を当時のクライアントさんと話をさせていただいて最終的には面接官をやっていました(笑)

という訳で今の年になっても名村はまだまだぺーぺーなので、まだまだ目標にする人に少しでも追いつけるように一つ一つのプロジェクトや案件で、知見を広げていけるように頑張りたいと思います!


次回からは最近かなり自分なりに色々考えているディレクターとして仕事を進めていく上での、プロジェクトマネージメントの部分をエントリーとしてまとめていこうかな?と思っています。(もし何かご要望があれば、このエントリーへのレスなどもらえるとうれしいです!)


追記


「眠る開発者blog」さんで「Web業界のバイト」って事で取り上げていただけていたみたいです。
上の中で「石の上にも3年〜」というのを挙げたのは「ルール」というつもりではなかったのですが、そういう風に取れる文面になっていたみたいです。

Web業界で「作る」側に居る人ってのはある種「ものつくり」な人であって、職人的な素養が必要なのではないかなぁ?と個人的には思っている訳です。

その時に、ある程度の期間を我慢出来るっていうのも必要かな?と。
職業訓練学校でさえ、そこが良いか悪いか分からないけど、2年なり3年なりのカリキュラムがあって、「卒業」を目指す訳です。

卒業をしていなければ「中退」になり一般の世間でそれを釣書に書けば「え?中退?」といわれなくても思われるはずです。
それは職種でも同じで一つ所を辞めて次ぎに行くのはいくらでもいって良いと思うのですが、できれば「その居たところを骨までしゃぶって、そこが持っているスキルやノウハウやそもそも社会人としてのスキルセット」を取り込んでもらいたいなぁと思っての「3年」って事だったんです。

とはいえ、体を壊すまで働くのもどうかと思いますし、逆に労働時間が多少長くても、目の前で自分がやっている事に対して最大限のモチベーションを持つことが出来、その世代における娯楽なんかよりも純粋に「仕事が楽しい」と思えたら、まぁ、土日ぐらいはちゃんと休みを取れれば若いときの3年ってのはがむしゃらにやれるだろうし、やった方が後々自分の為になるよ、という意味で書いていました。

あとこのエントリーでは「学生の子が社会人としてWeb業界で働くには?」という内容と、「(一般職の)クライアント企業が(その企業にとって恐らく物わかりがよくて言われた事以上の事をしてくれそうな、という意味で良い)アルバイトを採用するにはどうしたらいい?」という内容から「今後求められるアルバイト像(含む社会人像)」という意味で書いていたつもりでした。

ですので特段Web業界のアルバイト、というつもりではなくて、それはそれで2000年頃ならありだったかもしれませんがWeb業界のアルバイトは個人的には当時より分業がしやすくなってきてる現状だと本当にオペレーター的な要員としてしか難しい野かなぁ・・・と思ったりしています。

そのことから「『より高給』なバイト」の下りは職種を問わず「より高給」の意味となります。
名村は飲食業が好きだったので、飲食業のアルバイトを「長く」しては居ましたが、学生時代は役者貧乏だったこともあり6つぐらいアルバイトを掛け持ちしていたことがあり、学生仲間でも「高額」であることがバイトの第一条件で職種なんか気にしていない連中も多かったですし(笑)

そういう人向けに「こういったマインドがあったらいいかもょ?」という意味での記述でした。


コメントではなかったのですが、自身のエントリーが他の方のブログで引用され、そこでその方の意見を見られるのは凄く刺激があります。(なんか綺麗にまとめ様としている風の社交辞令コメントぽくてあれですが)
そういったエントリーを見ることが出来たからこそ補足補完が出来たの、「眠る開発者blog」さんには感謝です。
ありがとうございます!


名村晋治のプロフィール

Webディレクター 名村晋治

株式会社サービシンク

代表取締役 / テクニカルディレクター

名村晋治

1996年よりWeb制作に携わり、キャリア28年目のWebディレクター

2010年に不動産業界特化のWeb制作会社「サービシンク」を設立して、今も現場でディレクターとしてPMをしています。

詳しいプロフィール

大学在学中の1996年「Web制作集団ネイムヴィレッジ」を設立し100社を超えるサイト制作の企画、ディレクション、デザイン、マークアップ、システム開発に携わる。

2000年不動産検索サイトHOME'Sを運営している株式会社LIFULL(旧:ネクスト)に合流。
2005年からは都内のWeb制作会社に合流し取締役を歴任。同社ではフロント実装からディレクションまでを担当。

2010年東京のWeb制作会社・ホームページ制作会社、株式会社サービシンクを立ち上げる。 不動産業界に特化したサイト制作の、アートディレクション~HTML実装設計~システム設計のすべてに携わるジェネラリスト。基軸としてはクライアントの商売に寄り添う為に、徹底的に思考を巡らせる為のディレクションを行う。

Webブランディングの入門教科書」、「変革期のウェブ」を「マイナビ出版」から出版。

2000年から「Webディレクター育成講座」を独自開催し、40時間のカリキュラムを通し「仕事を回す事ができる」Webディレクター育成手法には定評があり。
首都圏のみならず地方でも講座実施、参加者は延べ700人を超える。 もう一つのキャリアとしてプロとして舞台俳優、声優。 1996年から養成所に通い始め2004年に廃業するまでの間はWebディレクターと二足のわらじでの活動。

俳優としては、東京の小劇場でシェイクスピアやマリヴォーといった古典を中心に舞台に出演、また声優としては大きく活躍できる程ではありませんでしたが、NHK海外ドラマや、洋画等、ゲームでの声優を行っていました。

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