戦略と戦術を考える
2009年05月28日
昨日、10年来の友人でもある相馬幸人(81プロデュース)君と久しぶりにというか、実はサシでは初めてだったんですが、飲みに行ってきました。
その中で「プロデュースをする」という事について話が盛り上がりましたので、備忘録的な意味も含めエントリーに残しておこうかと思います。
その場で話題になった「プロデュース」にはいろんな意味があったのと、ちょっと込み入った話でもあったので、そこをぼかして書きますので、ワケワカな部分もあるかもしれませんが、そこは許容していただくとして、その場で「プロデュースが出来る人」って二通りの人がいるよね、という話になりました。
一人は「意図せず、そのプロデュースすべきモノの特性や特徴を理解していて最適な形で周知告知が出来る」タイプの人。
その場ではそういった話だったのですが、それはそのものが持っている特性や特徴の「本質」を見抜く洞察力がもの凄く高いタイプなのかもしれません。
言いたかったことを今になってまとめると「考えていない訳ではなくて、もちろん本人はもの凄く考え抜いているのだけど、他の人よりも本質まで辿り付くのが早かったり、辿り付いた先が深かったり、かつそれを周知していく方法までまとめ上げるのが上手な人」ということかもしれません。
ですので、こういった人に「考えてなさそうなのに、プロデュースするのが上手だよね」なんていうと「いや、めっちゃ悩んで考えてるから!」と下手をすると怒られるのですが、世間の平均点があるとしたら、そこよりは上の意味で、秀でているのだと思います。
もう一人のタイプとして話に上がったのは「意図して、考え抜いて考え抜いて、でもなかなか答えに辿り着けない」タイプの人。
こういった人で往々にあるんじゃないのかなぁ?という話になったのは、
「考えてはいるんだけど、その考えがぼや〜っとしていて、整理して判断をしていくことができる『情報』に昇華されていない」
って事なのではない?ということでした。
要するに漠然と考えていて、どうしたいいだろう?って所々具体案もあったりするのですが、それを頭の中だけで整理出来ないタイプの人は、翌日になったら、そのせっかく具体的になったことも霧散してしまって、再びゼロから「どうしたらいいだろう〜?」ってなっているのではないかなぁ?ということです。
名村は確実に後者のタイプなので(笑)、以前役者をやっていた時に、いわゆる「台本の解釈」って事をする際に、その刹那刹那で頭によぎる事を全部ノートに書いていました。
的外れな事もいっぱいあったのですが、この「文字にする」って作業は頭で漠然と考えているものよりは「可視化」する作業を経ることで、かなり精度が上がっていくものでした。
とは言え、可視化して書くという段階になるまではかなり考えてから行っているのですが、「ノートに書く」というゴールを設けることで、そこに至る間で他の思考に寄り道をしてしまって、考えがとっちらかってしまうって事を減らす事が出来ていた意味では個人的にはとても有意義だったかなぁ、と。
あと、後になって思考の軌跡を追えるのも意味があったりしました。
で、昨日の話に戻ると、名村のようなタイプがプロデュースをする際には、その可視化して文字にすることで自分の「考えている」事が見え、それによって具体的な「戦略」ってのを考えられるようになるのではない?と思った訳です。
何かの特徴とか特性とか、それを自分がどうしたいとか、対象は誰なのか、といったことをまとめていく訳です。
そして、その戦略がはっきりする事ができれば、それに対する戦術ってのも見えてくるよね、って話に繋がっていきました。
つまり、対象がはっきりしていれば、自分の手持ちの手段であっても、それを表出させる方法が変わってくるだろうと。
例えば、対象者とのコミュニケーションの可能性が見えてくれば、そのタイミングがありそうな時には、プロデュースするものを常に持ち歩くようになるとか。
持ち歩いているものを見せた時の説明でも、そこから紡ぎ出される言葉には指向性がはっきり出てくるとか。
そのタイミングではダメでも、その次に引っ張ることを考えられるとか。
プロデュースをする上で手持ちのモノからさらに新しい周知のメディアを増やすってのは、結構大変だと思います。
お金がかかったり他者に依頼をしたり。
でも、自分の手持ちの手段も、戦略と戦術がはっきりしてくれば、指向性を持たせて行く事ができるのではないかなぁ?といった事が話の内容だったのですが、自分の仕事にもモロに返ってくる事だったので、個人的にはとても良いお酒でした(笑)
そして多分2つのタイプの方で、前者の方は・・・・・きっと名のある方になっていくのが早いんだと思いましたw