「負」の言葉に気をつける
2011年07月11日
お久しぶりです、名村です。
月末にリリースする案件で忙殺されていて、またしばらくぶりになりました。
そんな中で、結構パツパツな状態なのですが、そういう時だからこそ、自分自身への自戒も込めてのエントリー。
ディレクションをしていると、そりゃまぁ、色々と問題は起こります。
取り敢えず問題が起こらない案件なんてのは無いわけで、「問題」は起こる前提で考えられていてこそ、ディレクターのリスクヘッジ能力だと思っています。
その点についてはまた別で書くとして、そういう問題が起こっているタイミングというのは、人間、準備をしていたとしてもそれなりに焦ってきます。
そういう焦った時にはついつい、自分以外の誰かに対する「負」の言葉というのが出てきがちです。
言霊って言葉あるぐらいで、負の言葉ってのはすごい影響力があるのですが、ディレクターをしている人でも、周りにプロジェクトメンバーがいる場で、こう言ったことを発してしまう人がいたりします。
不平・不満の「負」の言葉の例
- こんな状態でまともに出来る訳がないんだよ・・・。
- なんだよ、こんな状態で渡してきやがって・・・。
- そんな時間で大体出来るわけがないんだよ・・・。
などなど・・・。
まぁ、言いたくもなりますよね、僕だってなります(笑)
でも、この手の言葉を発するのは本当に気をつけたほうがいいです。
これが社会人1年生とかが言っているならまぁ、許されるか、ゲンコで一発殴られて終わりぐらいでしょう(笑)
分かっている人はこう思う、人の「負」の言葉
ある程度経験を踏んだディレクターが周りの状況に対してこういった愚痴を言っても、周りは付いてきません。
付いてこないというか、まともな人だったらそういう言葉を発する人に「バカじゃないの?」と思います。
理由は簡単。「そんな事を言ってどうにかなるのか?」
ってことです。
そうなんです、この手の言葉を口に出しても、
- 周りの気分・空気を最悪にする。
- 自分の責任を取れない人なんだなぁ・・・と思われる。
以上の効果は「一切」ありません。
本当に一切その手の「マイナス」の効果以外は一切ないんです。
要は「自己満足」以外の何物でもないんです。
本当に責任がある人は、そもそもそういう状態になったら、
- その状態になる前に事前回避できなかった自分の能力の無さを悔やむ。
- その状態を既にあるものとして、腹を据えてどうやって頑張るかを考える。
ということを真っ先に考えます。
そういう思考であれば、そもそも負の言葉を周りに発する事がどれだけ危険かをよくわかっています。
というか、そんな負の言葉を発する暇もなく次善策を考えることに注力します。
そして負の言葉を発している時間すら勿体無いことを熟知しています。
ディレクターというのは本当に責任というよりも「覚悟」が必要な職域です。
それは同様にプロジェクトマネジメントに参加する職域を与えられたシステムエンジニアなどもそうでしょう。
その覚悟を持っていないのならば、その人は言ってしまえば責任を何も持っていない覚悟も何も持っていないだけの小僧です。
習慣になってしまう「負」の言葉
そしてこの「負」の言葉を発する、というのを気を付けないといけないのは、それが「習慣」になってしまうということです。
「負」の言葉を発することが習慣になってくると、
- 周りが、周りの状況が間違えているか悪いんだ。
- そんな相手の悪いところがみえている自分はすごい。
- だから自分は正しい、間違っていない。
- 自分がいっている論理には間違いがない。
- 間違いがないということは相手が絶対悪い。
- そんな悪い相手なんだから、ボロクソ言っても悪いわけがない。
と、どんどんエスカレートしていきます。
まぁ、一見正しいことを言っているのはいっているんだと思います。
正論を言っている風に聞こえますから、その手の話しって。
そして、正論だけに周りとしては「うんうん、そうだよね」となります。
プロジェクトとか仕事に関係のない批判・批評ってのは、責任のない話しなので、言うのも聞くのも好きな人が多いですから。
でもね、実はちょっと分かっている人にとっては、冒頭と同じで、
「そんな事を言ってどうにかなるのか?」
以上のものではないんです。
しかも下手したら、
「いや、偉そうな事を言ってるけど、仕事で同じ事をしているじゃん」
と思われるわけです。
こうなってしまったら、その人の人間性まで疑われ始め「一緒に仕事をしたい」と思わなくなります。
だって横で常に毒を吐く人と仕事したいですか?僕は断りたいです。
そんな程度の低い話を聞きたくないし、聞いている時間も勿体無いですしね。
同業が同業を批判することほど簡単なものはない。
また、僕は役者時代に気がついて、気がついた時には猛烈に恥ずかしくなったのですが、同業が同業の批評・批判をするのは、本当に簡単なんです。
だって、理想とか、あるべきを知っているわけですから。
でもね、批判・批評をしたからといって、自分は一ミリも成長しないんです。
批判・批評をして「自分の方が出来るぜー」って大声で言っているだけなんです。
けど、本当に出来る人は知っているです。
「そう思っている自分のアウトプットも、更に出来る人から見たらしょぼいのかもしれない」
ということを。
そういう事を知っていたら批評・批判なんてしている暇はないんです。
自分の与えられた場・状況・タスクに注力をして、少しでも良いものをアウトプットすることだけに注力をしていくわけです。
ディレクターってのはその意味ではやっぱり覚悟のいる仕事なんです。
不平不満なんてのは山ほど持っていても、それを表に出さず、どうやって仕事を完遂させるかに注力しなければなりません。
ということで、僕もバイオリズム的に、殺意なレベルで一人の時に不平・不満を言っていることがあるのですが(笑)気をつけていきたいと思います(笑)