「音楽SNS『Last.fm』日本語版、11月5日に閉鎖」から考えておくべき動画コンテンツの日本における今後の推移
2007年11月02日
CNETのニュースでLast.fm閉鎖のニュースをみました。
音楽SNS「Last.fm」日本語版、11月5日に閉鎖
http://japan.cnet.com/news/media/story/0,2000056023,20360211,00.htm?ref=rss
名村は聞く曲がむちゃくちゃ片寄る、というか、ひとつ気に入った曲が出るとそれだけをエンドレスで聞く性質なので、一時導入はしていたのですが、最近は使っていませんでした。
ただ、それなり以上に評価をされていたサイトだというのは、追いかけていただけにこのニュースは残念です。
ですが、日本に上陸した時期を考えると、Webにおいて取り扱うコンテンツのメディアが、「テキスト→音楽→動画」と推移していく中でみれば、Last.fmが日本に上陸したのは、「音楽」としては、収束期だったようにも思います。
初期の頃のNapsterとかで「音楽データをやり取り」という、今でいうP2P的なものが始まった時期のちょい後ぐらいだったら、爆発的に広がったんじゃないかなぁ〜と思ったりします。
というのは、Napster以前っていうのは、「パソコンで音楽」というのはあくまでパソコンの役割は「プレーヤー」としてだけで、音楽媒体そのものは、まだまだCDとかであったと思います。
ですが、初期のNapsterは結果的には違法性が高かった背景もあったりで第一フェーズはぽしゃりましたが、その後の「音楽をデータとして扱う」という事や、そもそも「データになった音楽を持ち歩く」「音楽データのファイルはMP3」といった事を一般の人に知らしめる流れの潮流を築いたと思っています。
その意味ではLast.fmは文字通り、「音楽データ」という事そのもので言えば、話題性の主流からは外れ、収束(=一般的で話題性は乏しい)時期に入ってきたもののように思えなくもありません。
また同時に、ある程度「音楽データ」というものに対して認識が広まった時期だったからこそ、それに対しての権利形態についてもある程度、悪く言えば縛りとかが出てきた時期だったようにも思います。
逆に見事に「動画」ってのが話題になりかけた時期に出てきた「YouTube」であったり「ニコニコ動画」ってのは、爆発的な広がりを見せたんだと思いますし。
その意味では、動画データも著作権系の話がここしばらくあちこちで話題にはなっているので、どういう流れになるのか?というのは音楽データを見ればある程度推し量れる気はしなくもないですが。
逆にそれを回避できるウルトラCを今から考えておけば、すごい利益を生み出す金の卵になるかも?(笑)
とはいえ、Last.fm自体は、イギリス本国でのサービスは続くらしいので、何らかの形でも帰ってきてくれると嬉しいですね。