IT業界からデスマーチはこれでなくなるのか!?
2008年04月01日
IT情報マネジメントを見ていたら気になる記事がありました。
デスマーチがなくなる? IT業界に義務付け「工事進行基準」ってなんだ
ユーザーの要件定義があいまいでシステム開発中も修正に次ぐ修正。プロジェクトは大幅に遅れて、予算が超過。しわ寄せは下請け、孫請けへ。デスマーチ……。新3Kともいわれるこんな日本のIT業界が2009年4月に大きく変わるかもしれない。そのきっかけとなるのが「工事進行基準」の原則義務付けだ。
工事進行基準(用語解説)とは会計基準の変更によって2009年4月にシステム・インテグレータ(SIer)など受注ソフトウェア開発業に原則として義務付けられる収益の計上方法。開発期間中にその売り上げと原価(費用)を、工事(ソフトウェア開発、システム開発)の進捗度に応じて、分散して計上する仕組みだ。
これまでSIerは、工事進行基準ではなく、開発終了時に売り上げと原価を一括計上できる「工事完成基準」(用語解説)を取るケースが多かった。一般的に日本のシステム開発は要件定義やユーザー企業との契約が明確でなく、開発中の手戻りや期間の超過が多い。開発終了後でないと売り上げや費用が算出できなかった。いわば、正確な見積もりをする前にどんぶり勘定で走り出してしまうプロジェクトが多かったといえる。
2009年4月からの工事進行基準の事実上の義務付けでこの状況がどう変わるのか。工事進行基準で開発の進捗度を表す方法としては、原価比例法(工事原価の見積もり総額に占める実際原価の割合から進捗度を導く方法)が用いられるケースが多くなると見られている。原価比例法を適用するには、当然、プロジェクトを開始する前に、開発の収益総額と原価の見積もりを確定する必要がある。そして、投入したコストによってプロジェクトの進捗を図るためには正確な工数管理、プロジェクトマネジメントが必要だ。IT業界はこれまでの仕事の仕方を大きく変える必要がある。
どんぶり勘定をやめて、開発が始まる前に要件定義を確定、正確なプロジェクトマネジメントを行うことは先進的なSIerにとってはすでに行っていること。しかし、昔ながらのあいまいなビジネスを行っているSIerにとっては痛みが大きいだろう。だが「近代化」へのチャンスだ。定着し、適正に運用されれば現場で働くエンジニアの労働環境の改善につながるかもしれない。
<a href="http://www.atmarkit.co.jp/news/analysis/200803/31/sier.html" target="_blank" rel="nofollow">http://www.atmarkit.co.jp/news/analysis/200803/31/sier.html</a>
SIer業界ではよっぽどデスマーチが多いのか、恐らく経理側から受注・発注者側両方にそれなりに納得感があるものを作った・・・・て感じでしょうか?
そういった部分では、有名すぎる「ブラック会社に勤めてるんだが、もう俺は限界かもしれない:ハムスター速報 2ろぐ(リンク先はまとまっていたので「ホームページを作る人のネタ帳」です)があって、名村も依然全部読みましたが、携帯の開発とかもかなり壮絶だって噂を聞いたことがあります。
ただ、これによって本当に改善がされるってのは、開発で、孫、曾孫受け・・・さらにその先・・・・てぐらい実際の開発をしているのが先の場合などは結構大変なのでは?と思ったりしています。
さらにそれによって、今まで下下下・・・・と流していたのが、どこかで「これ以上下げたら売り上げにならない」といったことが発生してくるかもしれませんので、やっぱり実際の開発現場でもそれなりに混乱が出るかもしれません。
名村も、経理処理などとは別で、先日のWCANで「プロジェクトマネージメント」の部分でお話をさせていただきましたが、Web業界でもプロマネの考え方ってのは、浸透せざるをえなくなってきてるのかもしれませんね。
もちろん、バナー一つ作るのにプロマネもないとは思いますが、受発注の流れで言えば、その「流れ」は理解しておく必要があると思います。
最終的に手段はどのような形であれば、費用対効果がちゃんとある形でデスマーチがなくなる手法が生まれればいいな〜と思っていますが、そこは経済社会なので、全部が満たされることはなかなかないのかもしれませんが、そこを工夫していくのも、ディレクションの仕事かと思ったりしました。