Webディレクション

クリエーターとして成長をする重大な指針は、「学ぶべきはアウトプットの共有よりプロセスの共有」

Web業界で、もう4年来の友人になるある女性が今日某SNS(何処)の日記で書いていたことにものすごい感銘を受けて、その視点の重要さを自分への戒めというか心がけとして転載をさせていただきます。
(ご本人の了承をいただきました)

「隣の芝は・・・」ではないと思っていますが、やっぱりこの話を伺う限り、彼女はとても幸せな人だと思います。
それは別に彼女の居る会社のネームヴァリューがどうこうとか、やっている案件規模がどうこう、ではなくて、「作る」事を突き詰めて自分たちなりの追求の視点とやり方を持っている人がいて、その過程の大事さと重要性に気づいている人がいる、という場がある事がとても羨ましい。

どうしても制作者時代は制作ボリュームの多さに流れてしまい、ついつい「作ることそのもの」が作業内容になりそれを「タスク」としか思えていない状態に陥りやすかったなぁ、という思いと、今現在で言えば、やはりかなりの量を同時にこなさないと行けない中で、(自身が思うほど)一つを深く関われないもどかしさがあるわけです。

同時にこなす量が増えれば、一つ一つにかけられる時間はどうやったって減るわけです。
この点は、たしか「変革期のウェブ」の座談会の時に、森田さんや阿部さんとも話になって、「(深くかかわれなくなるのは)仕方ないよねー」といった部分や「でもこうすれば(ひとつひとつの案件に深く関わる事も)出来なくない?」といった話がありました。
何気にその時は「それほど同時にこなしている二人ってスゲー」と内心本気で思っていたのですが(謎)、今はちょっとそういった状態に。

もともと僕が制作上がりなのと、今でもフロントエンド技術回りの知識オタクな部分があるので、「制作」そのものに携わっていないと、「作業をしていない」感が出てきてしまう性質なわけです。
もちろんもっと上を見て「会社の規模や今のメンバーの将来を考えて」「会社としての発展と社会への貢献」とかってレイヤーでモノは見ているので、いつまでも「作っていたい」というのが強いだけって訳ではないですけどね。

でもそんな中でも少なからずジレンマというか、身の振り方というほど大げさではないですが、自分の進むべき道をボケーっと考えることがあったりなかったりの中で今回の彼女の日記の内容はものすごく感銘を受けたわけです。

具体的に僕の今の考えている部分と彼女の日記にどこに接点があるのか?と言われるとそれは直接ない気もするんだけど、敢えてそこを考えてみたら、自分の能力をを高める上で、自分に足りない部分と、それをどうやって補っていくか?という部分を明確に分析しているってところかなぁ、と思ったりします。

中でも「とにかく学ぶことがゴロゴロ転がってる。」という一文はものすごく大事。
これは今の僕も常にそう思っていますし、それは業界も職域も関係なく学ぶ場は常にどこにでも落ちていますが、それを受け取れるかどうかはその人の気持ち次第だと思っています。
僕はありがたい事に業界内で、かなり活発に活動をしている方とお話をさせていただくことがぼちぼちあります。

先の森田さんや阿部さんはまさにそのとおりですし、そういった方々とお話をさせていただくと自分の至らなさを痛感しますし、かりにそれが過大妄想的になっていたのだとしても、そこに卑下するのではなくて、そこに到達しようと思えているからこそ頑張っている、というのは自分なりには結構いろんな原動力の源泉です。

ここら辺は、もしかすると自分が役者時代に、それこそ現場に行ったら50代の方がむちゃくちゃ元気に仕事を第一線級でしていらして、果ては70代とかの方が、僕らの若手相手に「お前らには俺の場所は奪わせん」ばりにやっている状態を目の当たりにしていたからこそ染みついた感覚なのかもしれません。
なんとなく常に「足りてない危機感」を感じているというか、なんというか。

そういった部分を見事に言葉にしてくれた、というのも彼女の日記に共感した理由だと思います。

理由はどちらでもいいのですが、「ものを作る上で突き詰めていく姿勢」を持った仲間と、そのレベルを実感できる姿勢がある事、それはものすごく大事な環境なのではないかな?と思います。
それに合わせて、「今そういう環境じゃないもん」と言ってしまうのではなくて、その環境を作れるような自分にもなっていきたいなぁ・・・と思った次第。
もしよかったら読んでみてください。


今日は提案があった。某企業サイトのリニューアルプロジェクトのコンペ。
いやーすごかった。提案チームにとっては日常茶飯事なのかもしれないけど、あまりコンペの経験がない私には新鮮な驚きばかりで・・・

提案プロジェクトは短時間で通常の業務フローを掻い摘んで行うというか超短縮版でやらなければならないんだよね。
さらに、できる限りクライアントの業界知識も身につけなければならないから1分でも惜しい。
慣れたメンバーは少ない時間で本当に効率よくこなす。

そんな流れの中で、経験の少ない私は皆が何をしようとしているのかすぐに把握できない。だから先読みした気の利いた動きが臨機応変に取れなかったと反省。(前回の提案でも同じ反省をしたけd

そして提案は提案であって、コンペで負けて仕事にならないかもしれないし、デザインも結局は要件にそってやり直す可能性だって大きい。
こんな感じのことやりますよーっていうのが伝われば、その役目は充分に果たす。
でも、まるで本番用かのように考えて考え抜いて作る。
どうせプレゼン用なんだから・・・なんて気持ちで取り組んでいたら大きな間違い。そんなメンバーを見てハっとして、できたと思っていた資料を何度も見直してしまった。
もっとツメられるところないか?本当にこの方向しかない?他の視点で見てはどうだろうか?試行錯誤というのはいつまでもできるものなんだと、改めて思ったりする。
そう考えるとなんて時間が足りないんだ!ということに気がつき、こんなことならもっと早くから取り掛かればよかったという後悔する。
デザイナーさんたちは、出発ギリギリのギリギリまでプレゼン資料に手を加えていた。まぁ結局早く始めようが時間の許す限りギリギリまでやるんだろうけどw

とにかく学ぶことがゴロゴロ転がってる。
経験不足の私としては、本当はADとデザイナー、デザイナーと実装者のミーティングにも参加したかった。彼らがどういうプロセスで仕上げていくか、何に気をつけて作業をするのか、最終的な狙いは何なのか・・・一体何を考えているのか気になってしかたがない。
それを知らなければ、彼らのために自分ができることが見えてくるわけがないのだから。
しかしそれ以外にすべきことがあってミーティングに割り込ませてもらう時間が裂けなかったのが悔しい。

また作業分担で仕事を振り分けられ、それも未経験なことだったりすると時間が読めなくて慌てて自席に戻って作業をしなきゃ!と思ってMTGを抜けたりしたが、本当はその後の戦略部分の打ち合わせも聞きたかった。
出来上がった資料を見るよりもプロセスを一緒に踏んでいくことで、見えなかったことに沢山気づくから。
アウトプットの共有よりプロセスの共有の方が価値があると思う。だからここにいてよかった!って思うけど生かせてないじゃんねw

提案を終えて、プレゼン時間が短く物足りなさはあったものの、皆はやりきったー!って感じで疲労しながらもスッキリしていたように見えた。やることやった!ここまでやって落ちたらもう仕方ない!って言っていた。
しかし自分は不完全燃焼な悔しさが残った。
また提案に参加したいな。
そして次は、今回の悔しさを晴らせるような動きができるようになりたい。

さらに、提案チームがこんなに身を削って真剣に本気で戦った末、コンペを勝ち抜いて発生したプロジェクトだと思うと「アサインされたからやります〜」みたいな生半可な気持ちで取り組んではいけない。
もちろん普段からそんなこと思ってませんけど!なんというか気が引き締まって、プロジェクトへの向き合い方が変わるよね!って話ですよ

他にもいくつか思ったこととして、資料作成のために社内の別プロジェクトの書類にも目を通したけど、隣でこんなにすごいことやってたのか・・・とか、特にボツになった提案が実は画期的で参考になったり、今まさに自分がやろうとしていたことだったりとか、なんというか資料は共有されているんだけど日頃自ら取りにいってなかったんだということにも反省。
なんとなくは知っててもさ。理解はしてなかった。
目の前の自分のタスクで一杯になってるのはあまりにもったいない。
でもそういう人は社内に沢山いるんだろうな。

あと、プレゼンテーションを聞く側がどんなリテラシーで、どんな背景があってどんな環境にいるのかをよく知って、それを踏まえたプレゼンができないといけないのかなと。
相手と温度差があってはいけない。
日頃社内であまりに普通に使う専門用語が思わず出てしまうが、相手には通じてなかったり、リテラシーの差がありすぎて意味不明だったら意味ないので、あえてわかりやすい内容に絞って伝えるとか。逆にリテラシーが高い場合はそれは失礼だし。
自分たちのいつもの主張をいつもどおりにしても響かなかったらもったいない。
結局やることはいつもの提案通りになるかもしれないけど、ケースバイケースで対応して、相手の心を掴むプレゼンテーションを心がけたいものです。

著者・名村晋治のプロフィール

名村晋治

株式会社サービシンク

代表取締役 / テクニカルディレクター

名村晋治

不動産業界に特化したWebサイト制作・システム開発をおこなうサービシンクでプロデュース、ディレクションからテクニカル・ディレクターまでを担当。
元プロの声優であり、Webディレクターとして22年のキャリアを持つ。
(詳細は下の「詳しいプロフィール」をクリックしてみてください。

Webブランディングの入門教科書」、「変革期のウェブ」を毎日コミュニケーションズから出版してます。

詳しいプロフィール

大学二年生の96年からWebの制作集団ネイムヴィレッジを主催。
大学卒業の99年までの間に100社ほどのサイト制作の企画、ディレクション、デザイン、Perlでの開発、マークアップに携わる。
大学卒業と同時に俳優になるために上京し俳優修業開始。
2000年からは俳優修業の傍ら不動産検索サイトHOME'Sを運営している株式会社LIFULL(旧:ネクスト)に合流。
俳優としては、舞台演劇、プロの声優としても活動したが最終的30歳を目前に足を洗う。

2005年に株式会社LIFULLが自社媒体に注力するためSips業から撤退する事をきっかけとして、代表の井上とシェイクハンドをして退社。

2005年から株式会社ソナーに合流し取締役なども歴任し不動産業界のサイト制作のディレクションからフロント実装を担当。

2010年1月12日から株式会社サービシンクを立ち上げ、代表取締役に就任。
不動産業界に特化したサイト制作のアートディレクション~HTML実装設計~システム設計のすべてに携わるジェネラリスト。
基軸としてはクライアントの商売に寄り添うために、徹底的に思考を巡らせるためのディレクションを行う。
Webブランディングの入門教科書」、「変革期のウェブ」を毎日コミュニケーションズから出版してます。

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