Webディレクション

Web標準時代のwebディレクターの役割:2

次に、デザイナー。
デザイナーはWeb標準の時代になって、何か変わるであろうか。
いや、そんな事はおそらく一つもない。

ただ、ここにWeb標準=CSSレイアウトというのが一般的な思考として制作者側にある今は、いくつかのハードルがあるのは明らかです。
一つには、これまでテーブルレイアウトで行っていた手法がCSSレイアウトで行うには、全くと言っていい程、役に立たなくなってきている事がある。
これによって、これまでテーブルレイアウトで行えていたビジュアル表現がHTMLで再現出来ない(正確にはそのデザインをCSSレイアウトで再現出来ないマークアップエンジニアがまだまだ多数いるということではあるが)という事が実際の制作の現場で起こっている。
これは多くのデザイナーにとって不幸なことである。

しかし、これはテーブルレイアウトの黎明期に、今のようなレイアウト手法が考えもされなかったのと同様、CSSレイアウトが一般的になってくれば自ずから解決されていく問題である。

となると、デザイナーが身につけていかなければならない能力は何か。
それは「情報の整理能力」であろう。

Web標準とは、HTML上の情報を文書構造として整理されたものとして作るというのがその目的の一つである。
それに至って、ビジュアルにおける表現技術の重要性は容易に分かるものの、今後、その表現一つ一つの全てにおいて、明確な意味をデザイナーは説明が出来なければならなくなってくる。
なぜならば、デザイナーの気まぐれで文字を赤くしたり、あるページのフッターのリンクだけが太字になっている、などというのは文章の持っている意味合いからは遠くかけ離れたものだからだ。

デザインは感性だ、と考えている人(恐らく今や少なくなってきているとは思うが)にとっては、考えるまでもなく、今後現場でディレクターやマークアップエンジニアとの口論が待っているに違いない。

(次回マークアップエンジニア編に続く)


著者・名村晋治のプロフィール

名村晋治

株式会社サービシンク

代表取締役 / テクニカルディレクター

名村晋治

不動産業界に特化したWebサイト制作・システム開発をおこなうサービシンクでプロデュース、ディレクションからテクニカル・ディレクターまでを担当。
元プロの声優であり、Webディレクターとして22年のキャリアを持つ。
(詳細は下の「詳しいプロフィール」をクリックしてみてください。

Webブランディングの入門教科書」、「変革期のウェブ」を毎日コミュニケーションズから出版してます。

詳しいプロフィール

大学二年生の96年からWebの制作集団ネイムヴィレッジを主催。
大学卒業の99年までの間に100社ほどのサイト制作の企画、ディレクション、デザイン、Perlでの開発、マークアップに携わる。
大学卒業と同時に俳優になるために上京し俳優修業開始。
2000年からは俳優修業の傍ら不動産検索サイトHOME'Sを運営している株式会社LIFULL(旧:ネクスト)に合流。
俳優としては、舞台演劇、プロの声優としても活動したが最終的30歳を目前に足を洗う。

2005年に株式会社LIFULLが自社媒体に注力するためSips業から撤退する事をきっかけとして、代表の井上とシェイクハンドをして退社。

2005年から株式会社ソナーに合流し取締役なども歴任し不動産業界のサイト制作のディレクションからフロント実装を担当。

2010年1月12日から株式会社サービシンクを立ち上げ、代表取締役に就任。
不動産業界に特化したサイト制作のアートディレクション~HTML実装設計~システム設計のすべてに携わるジェネラリスト。
基軸としてはクライアントの商売に寄り添うために、徹底的に思考を巡らせるためのディレクションを行う。
Webブランディングの入門教科書」、「変革期のウェブ」を毎日コミュニケーションズから出版してます。

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