Webディレクション

続:3年後のWebディレクターを目指し考える時期が来ました。

先日「3年後のWebディレクターを目指し考える時期が来ました。(追記あり)」というエントリーを上げました。
結構ふわっと思っていたことをつらつら書いただけだったのに、結構響いた方がいらっしゃったようで、ネタ系じゃないのに、ハテブを結構してもらったりして書いた自分がびっくりしています。

あの時コメントをいただいた「泥臭いWEBの底から〜WEBディレクター覚書〜」さんの所にコメントを書かせて頂いた時に何となくまとまったことを、そこでのコメントと同じ事をかくかもしれませんが、もうちょっとまとめたモノを、続(謎)として。


先日のエントリーをアップした時の大前提にあった考えって言うのは、


「2000年ぐらいの頃って、『仕事を回せる人』という意味でのWebディレクターという存在そのものがまだまだ少なくて、業界的にどの会社も求めてられていたけど、そういうスキルを持った人がどんどん増えていくと、『仕事を回せる』ってスキルそのもの業界全体の中の付加価値ってのは下がってくるだろうなぁ」

ってことが根底にありました。

2000年頃からWebってやっと仕事になってきたかなぁ?と思っていますし、それはユーザーが90年代のようないわゆるオタクな人ではなく、一般の人が使うようになったからだと思っています。

それはこれまでもいろんなセミナーでも言わせて頂いていたことだったんですが、その当時、制作側の大きな流れとして「一人(少人数)で作っていく」時代から「何人かで作っていく」時代への過渡期だったと思います。
(当日から複数人で作っている所ももちろんありますよ)

だからこそ、仕事を回せる「Webディレクター」とか「Webプロデューサー」って肩書きを持つ人や、その職能ってのがもの凄く求められていました。
それは、名村自身がそういったニーズから、ディレクターの養成講座とかをさせていただいていたので、実感している事だったりもします。


それが、最近になってきて、「Webディレクター」って仕事は昔(謎)に比べると一般的になってきたよなー、というのが実感としてあります。
実際「Webディレクション」に関する書籍は一杯出てきていますし、実際に即した良書もいくつも出回っています。


そうした時に自分のWebディレクターとしての能力って今後どうしていかないといけないんだろう?という疑問がふと出てきた事から端を発している訳です。

先日のエントリーには書いていますが、ディレクションの業務がどれもこれも機械化出来るとは思っていません。
むしろWebサイトの制作は同じモノの大量製作といったものではない、単品の「ものづくり」である以上は機械化しにくい部分は多いと思いますし、実際ディレクションの仕事の大半はコミュニケーションの構築だったりしますしね。

とは言え、機械とは言わなくても、「自分以外の誰かが出来る」ってタスクはどんどん増えてくるだろうなぁ・・・と思ったりしています。

例えば、仕事ってレベルで考えれば、Web制作を生業にするなら、やっぱりHTMLが全く読めない人ってのは殆ど居ないと思いますし、その意味では「HTMLが書けます、読めます!」ってのは決してアドバンテージがある能力ではないような感じです。


そういった意味で、ある程度のディレクションスキルが業界的に普通になってきた時の自分の立ち位置ってのを考え始める時期かな?という事だった訳です。

その考えてから「こういう方向かな?」と自分の中で方向性を定めて、それを一端の能力にするのに、大体3年ぐらいは見ておかないとなぁ〜という意味から前回のエントリーでは「3年後のWebディレクターを目指し〜」と掲げていた訳です。


さてその3年後ですが、前回のエントリーでは、


存在することに意味のあるサイトを作る方に回るのか、その中身が醸し出すものに意味があるものを作る側に回れるのか。

ってことを書いた訳です。

一つ目はいわゆる機能として存在している必要があるサイト。
Webサイトの媒体としての力は増加することはあっても下がる事はないでしょう。
それに従ってWebサイトでの広告予算の割合はますます高くなっていくはずです。


あっ、話がそれますが、広告予算の時によく出るのが「Webサイトの媒体力が高まって、これまでの旧媒体の媒体力が下がった為に予算の割り振りが変わってきた」って話。

これは名村は嘘、というか正しくはないと思っていて、世のサービスのニーズが「広く大勢の人を対象にしたもの」から、「個々人のアイデンティティの為」のサービスにシフトしてきているからだと思っています。

マス媒体が有効だったのは昔の三種の神器のように「持つことがステータスで、あの人も持っているから私も」的な商品が多く存在していた時代だから有効だった訳です。

それに比べて今は名村がブランディング云々をよく言うからかもしれませんが、「他の人と同じである必要はないけど、自分のアイデンティティを満たしてくれる」商品が求められるようになってきていると思っています。

そうなると、マス媒体より、個々人へ訴求する力が強いWebサイト側の方が有効なので、有効な方に広告費が流れているだけで、別にマス媒体の力が下がった訳ではないと思う訳ですよ。


話がそれましたので、戻しまして。
「存在することに意味のあるサイト」と言うと、意味のないサイトは無いと思うのでアレですが、要は紙などでやっている事の代替になるサイトって事を指しています。

そういったサイト制作側に回っ、それを多く裁くことってのも制作業である以上、一つであると思います。
ただ、今も既にそうなように、それだけではコスト競争になってきて、それはそれで完全なレッドオーシャンでしょう。(逆にWebの世界のブルーオーシャンはどこにある?ってのはまた大きな問題ですけど)


ただ、「その中身が醸し出すものに意味があるものを作る側」って視点はどうあっても必要なのではないかな?と思っていたわけです。
別にコンサル屋や企画屋になれ、ってことではなくて、作るモノに何かしら「WebサイトのWebサイトにおけるWebサイトでしか出来ないもの」を込められるか?そしてそれをクライアントに分かってもらえるだけの説得力を持てるか?って事です。


それが「ディレクションも出来るけど○○○もね」になってくるかな?と思ってたりします。

マーケティング能力でもいいと思いますし、コンテンツ力でもいいと思いますし、プロモーション力でもいいと思いますし、多媒体との連動連携を考えられるようになるって事でもいいと思います。


ここら辺は、その人の得意分野や条件などが加わってくると思います。
名村で言えば、現状から言えば、「不動産サイト構築の構築事例と経験とWebにおける不動産情報の掲載等に精通している」ってのがあるかもしれません。
そう言う意味では、これからのWebディレクターは「得意分野を持っている」ってのも一つかもしれませんね。


そう言った中長期的に、Webサイトへの付加価値ではなくて、まず自分に付けておくべき「付加価値」を考えて動き出さないといけない時期なのかなぁ?という言うことが先日のエントリー時に漠然とかが得ていたことです。

その結果として「Webサイトへの付加価値」ってところに還元出来ることがベターだと思いますし、名村も出来ることなら、それ自体を追求していきたいなぁ、思っていて、その為の能力を身につけたいと思っています。



あっ、あと全体的に名村の文章の中で、「業界」って事が多いのは、ありがたいことにセミナーなども含め多くの方とお会いさせて頂いていることと、名村が前職(謎)では、声の仕事をさせていただいて、そこでの考え方として、「所属事務所の中での自分のポジションもそうだけど、業界全体の中で自分の声質ってどうなの?」って事を常に考えておかないと生き残りにくい業界であったのと同時に、「事務所は違っても○○はライバルであり、○○さんは師匠みたいなもの」っていう演劇業界的な考え方の習慣の名残りのようなものだと思います。

それは、先日の「朝の出社時間、貴方は「出社すればいい」時間?「始業できる」時間? 」での書き方にも出ていると思いますが、社内も大事ですが、業界全体を見渡してみて、どこかに自分の目標をおいてそこを目指すってのも、広い視点を持ったり、業界の動きを捕らえる上でもいいかなぁ?と思ったりしています。

かくいう名村にも目標とさせて頂いている人は居ますし、その人に少しでも追いつけるように精進をしていたりもしますから。


という事で、名村自身がどのように進みたいか?は書いていませんが、前回の補足も含めて、もうちょっと考えてみました。
もし意見・・・とかってかくと偉そうですが、思ったことがあれば、コメント、トラックバック、是非是非ください。


前回のエントリーを見てくれた方は結構多いのですが、それって皆さん何となく思っている事だったから、という風にも思いますし、そういったWebでlれくたーの次のステージを自分達で作っていきたいな、と思っています!


著者・名村晋治のプロフィール

名村晋治

株式会社サービシンク

代表取締役 / テクニカルディレクター

名村晋治

不動産業界に特化したWebサイト制作・システム開発をおこなうサービシンクでプロデュース、ディレクションからテクニカル・ディレクターまでを担当。
元プロの声優であり、Webディレクターとして22年のキャリアを持つ。
(詳細は下の「詳しいプロフィール」をクリックしてみてください。

Webブランディングの入門教科書」、「変革期のウェブ」を毎日コミュニケーションズから出版してます。

詳しいプロフィール

大学二年生の96年からWebの制作集団ネイムヴィレッジを主催。
大学卒業の99年までの間に100社ほどのサイト制作の企画、ディレクション、デザイン、Perlでの開発、マークアップに携わる。
大学卒業と同時に俳優になるために上京し俳優修業開始。
2000年からは俳優修業の傍ら不動産検索サイトHOME'Sを運営している株式会社LIFULL(旧:ネクスト)に合流。
俳優としては、舞台演劇、プロの声優としても活動したが最終的30歳を目前に足を洗う。

2005年に株式会社LIFULLが自社媒体に注力するためSips業から撤退する事をきっかけとして、代表の井上とシェイクハンドをして退社。

2005年から株式会社ソナーに合流し取締役なども歴任し不動産業界のサイト制作のディレクションからフロント実装を担当。

2010年1月12日から株式会社サービシンクを立ち上げ、代表取締役に就任。
不動産業界に特化したサイト制作のアートディレクション~HTML実装設計~システム設計のすべてに携わるジェネラリスト。
基軸としてはクライアントの商売に寄り添うために、徹底的に思考を巡らせるためのディレクションを行う。
Webブランディングの入門教科書」、「変革期のウェブ」を毎日コミュニケーションズから出版してます。

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