Webディレクション

Webディレクター向けイベントが少ないので、コミュニケーション力を上げることを目指し、イベント開催しています

Webディレクターイベントの様子

2019年年始から名村が代表をしているサービシンクでは、Webディレクター向けのイベントを隔月で開催しています。
イベントでやっているのは勉強会というよりも「Meet Up」と題して、Webディレクター同士の交流を目指しているイベントとして開催をしています。


開催をしている理由は「Webディレクター向けのイベントが少ない」から

Webディレクターって、エンジニアやマークアップエンジニア、デザイナなどに比べると、同職の人と仕事の話をする機会が少ないのではないでしょうか?

これはWebディレクター自身が、

  • Webの技術系イベントに比べて、Webディレクター向けのイベント自体がそもそも少ない
  • 少ないので、多くの方は「Webディレクター向けのイベント」があることを知らない
  • Webディレクター向けのイベントがあることを知らないので「探そうとしていない」

というような流れもあり、そもそも「Webディレクター職同士で会う」機会に繋がらないという構造があります。
Webディレクターを名乗ってそろそろ20年も経ち、この構造を少しでも改善したいと考え、今年自社で開催しています。

なぜWebディレクター向けのイベントが少ないんだろう?

Webディレクターが求めているのはディレクションの情報ではなく技術側の情報

世の中の多くのWebディレクターが1番困るのは「提案の時にどう言ったUIやデザインやサーバサイドの仕組み、それを通したユーザ体験にするか?という部分です。

これは実際にはWebディレクションの話ではなくて、純粋に知識の話になります。
ですから、Webディレクターの方も行くセミナーも結果的にCSS Niteなどの技術系の知識を得るセミナーになる訳です。

技術系のようにディレクションそのものに新しく学ぶべきものがあると感じていない

技術的な情報はもちろん大事です。
しかし、それが一定量の知識になってきたときに「それをどのように駆使するか」「どのように相手に伝えるか」というディレクションスキルの部分になってきます。

ですが多くの人は、

  • そもそも企画を作ることで精一杯で「企画をどのように伝えるか?」のレベルに達していない
  • 「どのように伝えるか?」のレベルに達しているけど、今の自分以上のスキルを求めている余裕がない

ということで、結局ディレクションスキルを求める機会をあまり求めていないのではないでしょうか?

ディレクター自体の職域の違い

それぞれの仕事術的な会話だけではなく「媒体運営会社のディレクター」「受託会社のディレクター」といった違いでも、考えていること・悩んでいることが違います。
名村は事業会社のディレクター、受託会社のディレクターのどちらも経験があるのですが、名村にとって実際にはその根底にある「Webディレクター」として考えておくべきことはほぼ同じです。

ですので、自分がどちらの案件のディレクターをしている・・・という意識を持ったことはほとんどありません。
むしろ「どちらでも使える」普遍的なスキルになっていないと本来は意味がないんです。

しかし、外部でセミナーをさせていただき、その後の懇親会で相談をいただくときには、

  • 僕は事業会社のディレクターなのですが・・・
  • 僕は受託会社のディレクターなのですが・・・

このように、どうも両者とも「受託には受託のディレクション」が、「事業会社には自社サービス用のディレクション」があると思っているようです。
といったことからも、Webディレクターの方々はセミナーのタイトルやテーマをみて「これは自分にはマッチしてない」と思いこんで、セミナー等はあまり行かないのではないでしょうか?

ディレクションは相手の考えている事を類推する「コミュニケーション力」

ディレクターは結局のところ「人と人の間で情報の橋渡し」をしていく職域です。

その際、技術的な情報やユーザインタフェース、もちろんユーザ体験といったことへの広範な知識は必須です。
しかし自分や自社のメンバーで考えていることを相手に伝えるためには、人間力といった部分が必要になります。

この「人間力」は色々な定義があると思うのですが、人とのコミュニケーションが取れる力と思っています。
コミュニケーション力とはなにか?と言われれば、

相手の考えている事を類推し、それに対して自分の伝えたいことを説得(説明して納得)させられるスキル

イベント中に話をしている名村の様子です

と考えています。

「他人の考えていることなんて分からない」と当たり前の理屈を言って逃げるのはいいのですが、それを口にするならWebディレクターはやめておいた方がいいです。
なぜなら実際に「かなりの確度で相手の考えていることを類推できる」人が実際にいて、その人の方がWebディレクターとして成果を出せてしまうからです。

特に案件で新規の顧客と出会っていく立場の方は、新たに会った人と「合う合わない」「好き嫌い」といった部分を超えて人間関係を築いていく必要があります。
その歳に「コミュニケーション力」が高い人の方がやはり結果に繋がります。

一方でこれは「IQが高い」ことではありません。
IQはここでいうコミュニケーション力の一部であり、IQの指標だけが高くても必ずしも仕事の成功につながらないのがそれが理由です。

では「コミュニケーション力」はどこで身につくのか?といえば、様々な人と意図的にコミュニケーションを取っていくことです。
「この「意図的に」が重要なのです。

意図的にコミュニケーションを取る場としてのイベント

ディレクターとしてコミュニケーション力を上げるために「意図的」に人と接するのはどういうことでしょうか?
これを読んでいる多くの人は「普通に人と会話」ができると思います。

しかし人間は慣れてくると、それほど頭を使わなくても「普通の会話」が出来てしまいます。
これまでの人生での膨大な会話の情報から半分条件反射的、無意識的に相手に対して返事をしたりすることができます。
会話の細かいディテールをほとんど覚えていないのはそれが理由です。

「意識的に」というのは、この相手とのコミュニケーションの「一部始終」「一言一句」を常に頭で考えながら行うことです。
安っぽい言い方でいえば「主体性を持ってコミュニケーションをする」という感じでしょうか。

慣れれば普段の会話でもできるのですが、最初のうちは「同様のテーマで話をする相手」との方が頭への負荷が少なくすみます。

その意味でWebディレクター同士で自分の仕事の話をする、話を聞く、というのはWebディレクターにとって最適です。
自分の悩んでいること、困っていること、考えていることについて、相手と話し、相手の反応を受け取り、それに対してディスカッションを行う。

その際「知識量」「経験量」が足りないことの気がつく場合もあります。
「知識量」であれば勉強すればいいのです。
「経験量」であれば仕事の間の集中力を上げ時間を経験に転化する密度をあげればいいのです(これはまた後日話ます)

ですが、何より重要なのは「意図的なコミュニケーション」を取り続け、相手の考えている事を類推するスキルをあげることです。
それは「技術」の関するセミナーでは得られません。


イベント終了後の懇親会での様子です

一方でコミュニケーションに関するセミナーは一般的には「抽象的」な内容になりがちで、話だけを聞いていると「知っている」ような話と思いがちです。
ですが、大事なのは「自分がそれをできるか?」です。
「知っている」と「できる」は別なのです。

「知っているけど出来ていない」事を見つけ、「出来るようになる方法を探し出す」ことが一番重要なのです。
ですがWebディレクターでなかなかそういったことができている人が少ないように思っています。

その想い自体は2000年の頃から変わっていないのですが、なかなか自分でそう言った機会を作ることができていなかったのですが、オフィスにカフェスペースを作ったことで実現できるようになりました。

今年4回開催したのですが、イベント紹介ページはこんな感じです。





初回と4回目は名村が考えるWebディレクターの仕事について話をさせて戴きました。
また2回目にはD2C dotの山下様、3回目にはクリエイターズマッチの岡村様にお越しいただき、名村とトークイベントを開催させて戴きました。

イベント後半は軽食を用意させていただき、名村やサービシンクのディレクター陣も交えて参加者での交流会を実施させていただきました。

2019年は12月に開催をいたしますので、もしご興味がある方がいればぜひお越しください。


著者・名村晋治のプロフィール

名村晋治

株式会社サービシンク

代表取締役 / テクニカルディレクター

名村晋治

不動産業界に特化したWebサイト制作・システム開発をおこなうサービシンクでプロデュース、ディレクションからテクニカル・ディレクターまでを担当。
元プロの声優であり、Webディレクターとして22年のキャリアを持つ。
(詳細は下の「詳しいプロフィール」をクリックしてみてください。

Webブランディングの入門教科書」、「変革期のウェブ」を毎日コミュニケーションズから出版してます。

詳しいプロフィール

大学二年生の96年からWebの制作集団ネイムヴィレッジを主催。
大学卒業の99年までの間に100社ほどのサイト制作の企画、ディレクション、デザイン、Perlでの開発、マークアップに携わる。
大学卒業と同時に俳優になるために上京し俳優修業開始。
2000年からは俳優修業の傍ら不動産検索サイトHOME'Sを運営している株式会社LIFULL(旧:ネクスト)に合流。
俳優としては、舞台演劇、プロの声優としても活動したが最終的30歳を目前に足を洗う。

2005年に株式会社LIFULLが自社媒体に注力するためSips業から撤退する事をきっかけとして、代表の井上とシェイクハンドをして退社。

2005年から株式会社ソナーに合流し取締役なども歴任し不動産業界のサイト制作のディレクションからフロント実装を担当。

2010年1月12日から株式会社サービシンクを立ち上げ、代表取締役に就任。
不動産業界に特化したサイト制作のアートディレクション~HTML実装設計~システム設計のすべてに携わるジェネラリスト。
基軸としてはクライアントの商売に寄り添うために、徹底的に思考を巡らせるためのディレクションを行う。
Webブランディングの入門教科書」、「変革期のウェブ」を毎日コミュニケーションズから出版してます。

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