Web担当者フォーラムさんの「Webのコト、教えてホシイの!」で「Webディレクターを見つけるにはどうしたらいいの?」のインタビューマンガにしていただきました。
2015年05月15日
僕のWeb制作に関わっている19年のキャリアのうち、恐らく17年は「Webディレクター」という肩書でやっています。
このブログをご覧の皆さんの中でも「Webディレクター」の方もいらっしゃると思うんです。
一方で「Webディレクター」とお仕事をされている方もいると思います。
では「良いWebディレクター」ってどういう人なんだろう?と思ったことはありませんか?
僕も自分自身が「良いWebディレクター」で有りたいと思っていますが、その話題について「Web担当者フォーラム」の「Webのコト、教えてホシイの!」という企画で、<span class="color-blue">この度、名村を取り上げていただけました!</span>
> 良いWebディレクターを見つけるにはどうしたらいいの? サービシンクの名村晋治さんに聞いてきた
Webディレクターを見つけるにはどうしたらいいの?Web制作・ホームページ制作会社である株式会社サービシンクの名村晋治さんに聞いてきた
早速ですが、Webディレクターを見つけるにはどうしたらいいの?サービシンクの名村晋治さんに聞いてきたという記事なので、何はともあれ、こちらをお読みいただければと思っています。
「良い」Webディレクターの見つけ方は、マンガのものだけではなく、他にも幾つかあります
記事の元となるインタビューは多分僕は2時間ぐらいしていただいていました。
それは僕は、ついつい話をどんどん発散してしまう性質なのと、インタビューアーの星井さん、内藤さん、安田さんが話を引き出すのが上手だった、というのがあります。(1/3ぐらいは雑談や、表には出せない話もしていましたが(笑))
インタビューの中の「良いWebディレクターってどうやったら見つけられるのですか?」というのは実はすごく困った質問でした
何しろ<span class="color-green">「Webディレクター」の職域が任せられる内容があまりにもブレが大きく、同じ「Webディレクター」そもそも制作会社間でも、その職域がやっている内容にいろいろ違い</span>があります。
その違いによって、「良いという指標自体」も色々出てくると思うんです。
- 制作者としてのスキルがすごく高い
- アートディレクションのスペシャリスト
- 企画力が抜群
- チームをまとめる力がすごい
とかとか・・・いろいろ出てきます。
それゆえ「<span class="color-blue">良いWebディレクターってどうやったら見つけられるか?</span>」って質問には正直すごく困りました。
で、思ったのは、「Webディレクター側」から考えると難しいんです。
逆に「クライアント側」から考えてみるんです。
クライアントにとって本質的に求めているのは「自分が依頼したものが何かしら成果を上げるものとして作り上げられる」事なはずなんです。
途中にどんなに「人として」好かれていても、成果物が求めるものから外れていれば良いWebディレクターとは言われないと思います。
逆に極論としては、<span class="color-blue">途中喧嘩しあってでも成果が上がれば</span>、最終的にはシェイクハンドができると思います。(ただ、喧嘩の仕方にもよりますけどね)
としたらやっぱり「どんな手段を使ってもクライアントに費用対効果がでる何か」を提供できることだと思うんですね。
その時に「自分が楽である」とか「会社から求められる目の前の売上」とかと、「本質的にお客さんが喜んでくれる事」とを天秤にかけてどちらを取れるか?って事は出てくると思います。
そこで「お客さんが喜ぶのはどちらか?」を考え、その上で「自分が、自社の仕事としてもちゃんと成果になる」を満たせる事が大事になってきます。
その中で一つの方法としては「無茶な要求を投げてみて、どういう反応をしてくるか?」という事でした。
そういったインタビューの中で出てきたのが「無茶な要求を投げてみて、どう反応をしてくるか?」だったんです。
ただ、これは結構怖い内容だというのも理解しています。
何が怖いかというと、
- 発注側が「良いWebディレクターを探す」目的もなく、ただWebディレクターに「ただ無茶苦茶なこと」をいう
これが一番懸念している内容です。
僕の場合であれば、本当に無茶なことを言われたら「それは代替案もクソもなくて、ただ無茶苦茶です」って言いますし、いえます(笑)
けれども、立場的にとか人間的にそれを言えないWebディレクターさんもいると思うんです。
その意味ではこの方法は世のWebディレクターさんにご迷惑がかかる内容でもあったかな?と思わなくもありません。
それでも、やはり「ただクライアントから言われたものを、自分で判断もせずに自社の制作メンバーに伝えるだけ」といったWebディレクターは良くないはずです。
Webディレクターは「<span class="color-green">仕事を回すハブ</span>」になる必要がある以上、そこには相当の覚悟と、求められるスキルってのがあります。
でも、「マークアップエンジニアをやっていて歳を取ってきたからWebディレクター」というような方も少なからずいて、そういう「肩書き」としての「Webディレクター」になった方は最終的にクライアントにも、自社にも、そしてグルっと回ってきて自分自身にも良いことにはならないと思います。
その意味では「<span class="color-blue">Webディレクターって分かりにくいけど、相当の内容を求められるんだよ</span>」って意味も含めて、あの部分をマンガにして頂くことには特にNGを出しませんでした。
お客さんに「それはやめてこうした方がいいですよ!」と言われたWeb担当者さんは、実はその器量を測られています
上で「発注者側の無茶ぶりにどういった返事をしてくるか?」って事です
ここをご覧になっているWeb担当者さんがいたら、それは諸刃の剣でもあるのはお分かりくださいね。
というのは、その無茶ぶりに対して、「良い」Webディレクター側から「何言ってるんですか?」と言われる可能性があるのです。
また「<span class="color-blue">当初の要求を全否定をした上で、より良い提案</span>」をしてくる可能性も当然あります。
その時Webディレクターは分かってか分からずかは別にしても「この企画を、このWeb担当者さんはどう受け止めるだろうか?」とそのWeb担当者さんの器量を測っています。
要は「本当に解決したい内容において無茶ぶり」をしていないと「このWeb担当者さん、あかんわ」と言われかねません。
「良いWebディレクター」を見つけられるかもしれませんが、それ相当の<strong>リスクもある内容</strong>だとは思っていただいた方がいいと思います(^_^;)
Webディレクター側も勘違いしてはいけないのは「お客様は自分たちで解決出来ないからあなたに言っている」ということ
僕らも忘れてはいけないことが有ります。
それはお客さんからのご依頼、往々にして「<strong>無茶かもしれないけど、なんとかして欲しい</strong>」と困ってることなんです。
なので「<span class="color-blue">無茶ぶりがくるのがある意味当たり前</span>」なんです(笑)
そうでなかったら「あなたに言わなくてもできることならこちらでやる」「あなたに言わなくてもできるけど、時間と手間がかけてられないからやってくれ」と言われるはずです。
それは<span class="color-green">「Webディレクター」に依頼をいただいているのではなくて「単純な作業者」として依頼を頂いている</span>ことになってしまってるってことなのだということを忘れないようにしなければなりません。
お客様の「要求」の「本当に解決しなければならないこと」は何かを考える
Webディレクター側の人がお客様からの要求に対して覚えておいてもらいたいのは「その内容は無理です」と言うという答えも選択肢もある、という事なんです。
つまりは「<strong>その要求自体を辞めたらどうですか?</strong>」という提案すらもある、ということです。
お客様が「Webサイトを作りたい」ということであっても、作る目的が実は「Webサイトを作っても大して効果が無い」のであれば「<span class="color-blue">Webサイト作って意味ありますか?</span>」というも答えになります。
もちろんその答えを言うにはいろいろ難しい問題があります。
- クライアントの担当者にとって自分のタスクが「Webサイトを作ること」である場合には、存在意義を否定することになる
- Webディレクターは自社から「仕事をなくしてどうするの?」と叱責をされる
ということです。
でも、僕は90年代から「意味がないものには1円でも高い」と思っていますし、そういったものであれば「1円でもいただきたくない」と思いながら仕事をさせていただいています。
「<span class="color-blue">本当にやらなければならないこと</span>」を提案した時、怒られたりそのクライアントから断られたり、というのはもちろんありますが、僕の少ない経験においては、半分以上の方が「<span class="color-orange">それを言ってくれてありがとう</span>」と言っていただけています。
これまでのその言葉こそ、僕が「本当に解決をしなければならない事が見えたら、どうであろうとそれを言う」というスタンスを支えてくれています。
「Webディレクターを誇りある仕事にしてください」と森田雄君に言われた一言が僕を支えてくれています
ここまでいうのには、僕にもこの仕事をして持っている「信念」があります。
それは「森田雄君からもらった「誇れるWebディレクターという職業を作る」という言葉の重み」この内容です。
もう2007年の話ですが、この時のやりとりは僕の心の中に大きく残っています。
僕自身が挟持をもって「<span class="color-green">Webディレクター</span>」を名乗っている以上、その仕事、職域に対して、僕自身は徹底的にこだわっていきたいと思っています。
お客様は、星の数ほどある制作会社の中から弊社を選んでいただき、選択の有無もなく僕というWebディレクターと付き合う事になったのです。
そしてお客様は、そこにお金を投じてくれる訳です。
これは文字通り「<span class="color-blue">一大事</span>」です。
> 一大事
> 放置できない重大な出来事。容易でない事態。「お家の―」
> 仏語。仏が衆生救済のためこの世に出現するという重大事。
> 引用:Goo辞書
だとしたら、徒や疎かにできる仕事では当然なく、僕は森田君の言葉にたどり着くために一体どれだけの研鑽をしなければならないのか?と愕然とする思いで日々を過ごしています。
としたら「今お客さんから無茶だけど本当に困っている依頼」が合った時に「<span class="color-blue">可能な限りの最短な速度でそこに答えを出せる自分</span>」でありたいですし、そのために「自立」と「自律」の上で、<span class="color-green">自分の経験密度をあげ練度を上げていくべき</span>だというのが僕の信念です。
先日の「プロフェッショナル仕事の流儀」でうどん職人の森田真司さんの回がありました。
> プロフェッショナル仕事の流儀 第260回 2015年4月13日
> 真心で、極みを目指す 手打ちうどん職人・森田真司
ここで「いいうどんを打てるだけの職人はたくさんいる」と。
でも「それだけでは良い職人ではない。お客さんからお金をいただく以上は一生懸命に作り,お客さんに伝えて満足してもらう」必要がある、といってらっしゃいました。
これはどんな仕事もきっと同じで「技術」「知識」だけではダメなんです。
一生懸命、一所懸命にお客様からお金をいただけるに値する自分にならないとダメだと思っています。
だからこそ僕は仕事をしている時は、自分の怠けたい気持ちに可能な限り負けないように、そしてお客様の期待に答えられるように頑張っていきたいと思っています。
その結果が「<span class="color-blue">誇れるWebディレクターという職業を作る</span>」ことに繋がると思いますし、だからこそまだWebディレクターとして会社の仲間に「もうお前社長なんだから現場仕事するなよ」と言われても喧々諤々やりあいながら現場に立っていたいなと思っています。
ということで「Web」に関わることでお困りであれば、一度名村までご連絡ください。
ということで、名村が代表をさせていただいている「サービシンクは「お客様のサービスを考えぬく」ということから「Service」+「Think」から「Servithink」としています。
作ることよりも「どうしたらいいだろう?」という時点でお困りであれば、それはサービシンクであり、名村を呼んでいただく一番いいタイミングです。
ぜひサービシンクお問い合わせフォームから一報ご連絡ください。